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2024年12月03日

【最新版】介護職の離職率は高い?辞める理由と職場選びのポイント

【最新版】介護職の離職率は高い?辞める理由と職場選びのポイント

「介護職は離職率が高い」というイメージを持つ方もいますが、実際はどうでしょうか?
離職率の最新データと過去5年間の推移をご紹介!離職率が高い職場の特徴や長く働ける職場を見つけるためのポイントも解説します。

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目次

介護職の離職率は高い?
介護職の離職率は全産業平均より低い
介護職の離職率の推移
介護職の離職率が改善した理由
介護職の離職理由トップ5
介護職は何年で辞める人が多い?
介護職の離職率が高い職場の特徴
長く働ける職場を見つけるポイント
求人情報に問題がないか
職場の雰囲気が明るいか
ICT機器や介護ロボットの導入状況
シフトを柔軟に対応しているか
職場の環境は清潔か
キャリアアップできる仕組みがあるか
希望の職場に採用されるには?
希望条件を整理して優先順位をつける
資格を活かして転職する
面接の事前準備を怠らない
転職サポートサービスを利用する
自分に合う職場なら無理なく働ける

介護職の離職率は高い?

介護職の離職率

介護職の近年の離職率は、全産業平均と比べて低くなっています。
「介護職は離職率が高い」と言われていたころから、状況は変わってきました

ここでは介護職の離職率の最新データと、過去5年間の推移を解説します。

介護職の離職率は全産業平均より低い

「令和5年度介護労働実態調査」によると、介護職(介護職員+訪問介護員)の離職率は13.1%
データが確認できる2007年以降、最も低い数値となっています。

対して同年の「雇用動向調査」を見ると、全産業の平均離職率は15.4%です。

介護職には「体力的・精神的にきつく、離職率が高そう」 といったイメージを持つ方もいますが、実際は介護職のほうが全産業平均より離職率が低くなっています

以下は、過去5年間の離職率を比較した表です。

  2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
介護職 15.4% 14.9% 14.3% 14.4% 13.1%
全産業 15.6% 14.2% 13.9% 15.0% 15.4%

*介護職…介護職員+訪問介護員
出典:介護労働安定センター「介護労働実態調査」
出典:厚生労働省「雇用動向調査」

過去5年間の離職率の平均は、介護職約14.4%、全産業約14.8%で、介護職のほうが若干低くなっています。

最新2023年の数値を比較しても、介護職は全産業平均より2.3%低くく、他の業界と比べて「離職率の高い仕事」ではないと言えるでしょう。

介護職の離職率の推移

年度により多少変動はありますが、介護職の離職率は基本的に低下傾向にあります。

以下は、介護職の離職率の推移です。

介護職の離職率(折れ線グラフ)

  2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
訪問介護員 13.6% 15.6% 13.6% 13.3% 11.8%
介護職員 16.0% 14.7% 14.6% 14.9% 13.6%
2職種計 15.4% 14.9% 14.3% 14.4% 13.1%

出典:介護労働安定センター「介護労働実態調査」

介護職員・訪問介護員ともに離職率は低下傾向で、2職種の合計値を見ると、2023年は前年から1.3%低下しています。

これらのデータから、介護職の離職率は年々改善してきていると言えるでしょう。

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介護職の離職率が改善した理由

介護職の離職率が改善した理由

「令和5年度介護労働実態調査」によると、離職率が低下傾向にある事業所の【改善理由】第1位は「職場の人間関係がよくなったから」で、63.6%を占めました。

2位以降の改善理由は以下の通りです。

■介護職の離職率が改善した理由

第1位 職場の人間関係がよくなった 63.6%
第2位 残業削減、有給取得促進、
シフトの見直し等を進めた
45.6%
第3位 介護の質を高めるための
意識を共有した
37.8%
第4位 賃金水準が向上した 36.3%
第5位 育児・介護との両立支援を
充実させた
36.1%

出典:介護労働安定センター「令和5年度介護労働実態調査」

また同調査によると、早期離職防止・定着促進に取り組む事業所が「効果があった」とした方策には、以下が挙がっています。

■早期離職防止・定着促進に効果的な方策

第1位 労働日・時間を本人の
希望で柔軟に対応する
52.5%
第2位 残業削減、有給取得促進、
シフトの見直し等
44.8%
第3位 賃金水準を向上させる 44.4%
第4位 育児・介護との両立支援の
ための法制度の活用を促進
43.6%
第5位 託児所設置や保育費用支援等
法人独自の子育て支援策
42.1%

出典:介護労働安定センター「令和5年度介護労働実態調査」

介護職の離職率の改善には、「人間関係」が最も大きく影響していました。

その他、労働条件や賃金、家庭との両立のしやすさなど、労働者にとって働きやすい環境づくりが進むことも、定着促進における大きなポイントになっています。

現状、全ての事業所でこれらの取り組みが進んではいないかもしれません。

一方で、職場環境の改善に努める事業所が増えたことで、介護職の離職率が低下していると言えるでしょう。

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介護職の離職理由トップ5

介護職の離職率は改善傾向にありますが、さまざまな理由から退職する方も一定数います。

介護職が「直前の職場を辞めた理由」上位5つは以下の通りです。

第1位 職場の人間関係に問題があった 34.3%
第2位 法人や施設・事業所の理念や
運営のあり方に不満があった
26.3%
第3位 他に良い仕事・職場があった 19.9%
第4位 収入が少なかった 16.6%
第5位 将来の見込みが立たなかった 13.2%

出典:介護労働安定センター「令和5年度介護労働実態調査」

離職理由の1位は「人間関係」に起因しており、介護現場の働きやすさや定着率を左右する重要な要素だと言えるでしょう。

そのほかの離職理由には、事業所の方針や収入への不満、将来への不安などが挙がっており、職場環境や労働条件のミスマッチが離職につながりやすいと考えられます。

介護職自体は好きで続けたいと思っていても、「今の職場では難しい」と感じて辞めてしまう方もいるでしょう。

介護職は何年で辞める人が多い?

介護業界で働く人の離職時の勤続年数は以下の通りです。

  1年未満  1~3年未満 3年以上
訪問介護員 31.4%  23.6% 45.0%
介護職員 31.3% 27.3% 41.3%
サ責 22.3% 28.5% 49.2%
3職種計 31.0% 26.5% 42.4%

出典:介護労働安定センター「令和4年度介護労働実態調査」

訪問介護員・介護職員・サービス提供責任者(サ責)ともに、3年以上勤めてから離職している人が最も多いという結果でした。

特にサービス提供責任者の場合、離職者の半数近くが3年以上勤務してから辞めています。

一方で訪問介護員・介護職員の離職者のうち、3割程度は1年未満で早期退職していることがわかります。

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介護職の離職率が高い職場の特徴

2023年の介護職の離職率は13.1%まで低下していますが、この数値はあくまで平均値です。

職場環境の改善や働き方改革に努める事業所の離職率が下がっている一方、取り組みが進んでいない事業所では離職率が高いままだと考えられます。

介護職の離職率が高い職場には、以下のような特徴が挙げられます。

●慢性的な人手不足が起きている
●人材育成・定着の取り組みが不十分
●人間関係が悪い(上司のパワハラや同僚の悪口が横行)
●シフトや業務の見直しができていない
●昇進・昇給の仕組みが整っていない
●福利厚生が充実していない

介護職の離職理由トップ5を見ると、職場環境や労働条件への不満が離職につながりやすいことがわかります。

上記の悩みや不満が放置され、改善の取り組みが行われていない職場は、離職率が高くなりやすいでしょう。

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長く働ける職場を見つけるポイント

長く働ける職場

介護職が長く働きやすい職場を見つけるには、事前の情報収集が欠かせません。

職場探しのポイントは以下の通りです。

「自分に合う職場を見つけて長く働き続けたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

求人情報に問題がないか

求人情報を確認し、以下に当てはまる職場は離職率が高い可能性があるため注意が必要です。

・常に求人がでている
・募集要項が明記されていない
・採用人数が多すぎる
・給与が相場より高すぎる

常に求人が出ている職場は、人の入れ替わりが激しく、人材の育成・定着への対策が不十分な可能性があります。

募集要項に給与や休暇、勤務時間などの情報が明記されていない求人は、入職後に想定と違う働き方になるかもしれません。

採用人数の多さは、新規開設や年度の変わり目など理由がはっきりしている場合は問題ないでしょう。

同じサービス形態や規模の職場と比べて給料が高すぎる求人は、退職者の多さを給与でカバーしている可能性があるため、理由を把握しておくことが大切です。

職場の雰囲気が明るいか

介護職の離職率を左右する大きな要素のひとつが「職場の人間関係」です。

職場や働く人の雰囲気は自分一人の力では改善が難しいため、事前に確認しておくとよいでしょう。

転職するにあたっては、面接前に職場見学に行くと職場全体の雰囲気をつかみやすくなります。

見学では、スタッフ同士のコミュニケーションや表情、上司となる管理者・施設長の言動をよく見て、職場選びの参考にしてみてください。

ICT機器や介護ロボットの導入状況

ICT機器や介護ロボットを導入している職場では、仕事の効率が上がり、ストレスや身体的負担の軽減につながります

近年は介護職の負担を軽減するために、導入を進める職場が増えてきました。

以下は、機器やロボットを「日常的に利用している」と回答した事業所の割合です。

■介護ソフト・アプリの導入状況

  パソコン  タブレット・
スマホ
利用者情報の入力・
保存等
66.2% 43.3%
職員間の報告・
連絡等
32.5% 31.2%

■居室内の見守りセンサーの導入状況

ベッドセンサー 19.7%
カメラ型センサー 5.0%
その他 11.4%

■介護ロボットの導入状況

移乗を支援するロボット 1.4%
利用者の移動を支援するロボット 1.2%
入浴を支援するロボット 2.2%

出典:介護労働安定センター「令和5年度介護労働実態調査」

介護職は、利用者さんの介助業務だけでなく、健康状態やケアの記録も行います。

介護ソフトなどを導入すると、紙に記入するより効率的で、記録作業にかかる時間を短縮できるでしょう。
ケアの実績を蓄積することで、職員間の情報共有がスムーズにでき、利用者さんの心身の状態変化に気づきやすくなる点もメリットです。

介護ロボットを日常的に利用している職場はまだ少数派ですが、今後も導入は進むと考えられます。

ICT機器や介護ロボットの導入状況は、事業所のホームページや職場見学の際に確認してみるとよいでしょう。

シフトを柔軟に対応しているか

「令和5年度介護労働実態調査」によると、早期離職防止・定着促進に効果的だった方策の第1位は「労働時間や労働日を本人の希望で柔軟に対応する」ことでした。

ライフスタイルに合わせたシフトで勤務できる事業所であれば、無理なく長く働きやすくなります

特に子育てや家族介護など、プライベートと両立して働きたい方は、応募先の勤務時間や日数をよく確認しておきましょう。

「シフト応相談」の求人であれば、働きやすい時間帯などを伝えて調整することが可能です。

▶シフト応相談の求人を探す

↓関連記事:育児と両立しやすい職場選びとは

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職場の環境は清潔か

施設内の環境整備が行き届いていない職場は、人手不足や、衛生管理に対する意識が低いことが考えられます。

介護現場では、利用者さんの小さな変化にも気づく視点が必要です。
明らかに不衛生な施設では、本来必要なケアも行き届いていない可能性があります

施設見学に行く際は、ゴミが放置されていたり、床やテーブルの食べこぼしがそのままになっていたりしないかなど、衛生面もチェックしておきましょう。

キャリアアップできる仕組みがあるか

介護職の離職理由トップ5には「収入が少ない」「将来の見込みが立たなかった」などが含まれています。

応募先の職場で長く働きたい方は、入職後に昇進や昇給を目指せる仕組みがあるかもチェックしておくとよいでしょう。

例えば、介護職の代表的なキャリアパスのひとつとして、介護福祉士実務者研修を修了して実務経験を積み、介護福祉士を取得するというルートがあります。

これらの資格取得の支援制度がある職場や、資格や経験に応じた昇進・昇給の仕組みがある職場なら、長期的な目標が立てやすいでしょう。

募集要項を見ても支援制度や手当の詳細が不明な場合は、見学や面接の際に質問しても構いません。
資格や研修に関する質問は、スキルアップに意欲的であるとして好意的に受け取られる可能性が高いです。

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希望の職場に採用されるには?

離職率の低い職場は人気のため、応募しても採用されるとは限りません。

希望の職場に採用されるために、以下のポイントを意識しましょう。

ここでは、希望の職場への転職を実現するために有効な方法を解説します。

希望条件を整理して優先順位をつける

まずは労働条件や職場環境など、自分が絶対に譲れない条件を整理しましょう。

ただし、すべての希望が叶う職場が見つかるとは限りません。特に職場環境や待遇の良い求人は人気があり、倍率も高くなります。

自分の希望に優先順位をつけ、折り合いをつけるのも大切です。

希望条件が曖昧なまま応募してしまうと、入職後のミスマッチや早期離職につながるリスクがあります。
働く目的や転職理由を明確にしておきましょう。

資格を活かして転職する

すでに介護・福祉関係の資格を持っている方は、無資格者に比べて採用で有利になる可能性が高いです。

特に介護福祉士などの資格保有者は「即戦力」として歓迎されやすいでしょう。

資格があることで応募できる求人の幅が広がり、キャリアアップにもつながります

転職・就職時には、身に付けた介護のスキルや経験をアピールするとよいでしょう。

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面接の事前準備を怠らない

採用されるには資格や経歴も大切ですが、介護職は対人の仕事です。
面接での受け答えやマナーが採用・不採用の決め手になることもあります。

ビジネスマナーを意識して、採用担当者が「一緒に働きたい」と思えるような人柄や熱意をアピールしましょう。

以下は、面接時によく聞かれる質問です。
面接の事前準備としてご自身の回答を整理しておくと、当日落ち着いて話すことができるでしょう。

・志望動機
・自己PR
・自分の長所と短所
・入職後のキャリアプラン、目標
・前職の退職理由
・応募先への逆質問

≪介護の面接で落ちる人・受かる人の特徴は?≫

転職サポートサービスを利用する

介護職に転職するにあたって、転職サポートサービスを活用することもできます。

転職サポートを利用すると、希望条件やスキルに合う職場を紹介してもらえるため、ミスマッチが起きにくいのが特長です。

実際の職場環境など、求人サイトに記載されていない情報をキャッチできる場合もあります。

書類作成や面接対策など、基本的な転職活動の進め方も相談できるため、介護業界や転職経験が少ない方にとっては特に心強い味方になるでしょう。

介護業界への転職をお考えの方へ
ぜひ一度アドバイザーにご相談ください!

\転職のお悩み・ご希望などお気軽に/

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自分に合う職場なら無理なく働ける

2023年の介護職の離職率は13.1%で、全産業平均より2.3%低くなっています。
過去5年間の推移を見ても年々低下傾向にあり、職場の人間関係や労働条件の見直しによって改善が進んでいると考えられます。

一方で、まだ取り組みが進んでおらず、離職率の高い職場もあるでしょう。

長く働きやすい職場を見極めるには、求人情報をよく確認するとともに職場見学なども活用するのがおすすめです。

就業先に求める条件と優先順位を整理して、自分に合う職場を見つけてください。

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著者:介護求人ナビ編集部

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