訪問介護サービスで重要な役割を持つ、サービス提供責任者(サ責)。その仕事内容は多岐に渡り、やりがいも多く、介護職からのキャリアアップに◎。
今回は、サ責に転職した先輩の失敗談を介護求人ナビ編集部からのアドバイス付きでご紹介。せっかくの転職を失敗に終わらせないためにも、ぜひ参考にしてください!
《事例1》利用者からのクレーム対応にストレスを感じる私は、サ責に向かない?
36歳/男性/幸人
有料老人ホームの介護職を5年務めたのち、キャリアアップを考えて訪問介護のサ責に転職。半年経ち、やりがいを感じる毎日ですが、利用者様からのクレーム対応には慣れることができません。自分のミスではなく、訪問ヘルパーへのクレームに対して謝らなければいけないのがストレスになっています。訪問ヘルパーの指導もサ責の役割と理解しているつもりでも、どうにも割り切れなくて…。こんなふうに感じてしまう私は、サ責の仕事に向いていないのでしょうか…?
《アドバイス》
サービス提供責任者は、訪問介護の利用者とヘルパー、ケアマネジャーをつなぐ要。訪問介護事業所には必要不可欠な存在です。仕事内容は、ケアマネジャーとの連絡調整、訪問介護計画書の作成、ヘルパーの派遣調整、ヘルパーの指導・教育など非常に多岐にわたります。いわば、現場監督のような役割を担っています。
しかし実際には、その現場監督がヘルパー不足のためにサービス現場を走りまわらなければならないことも。そうすると、利用者全員の状況把握をする時間が少なくなり、適切な援助が実施されているかを確認するモニタリングが不十分となる場合もあります。
サ責の全体把握が不十分になることで、クレームが発生しやすくなることもあるでしょう。しかし、クレーム処理もサ責の重要な業務のひとつ。
「自分のミスではないのに謝らなければいけない」のも、現場監督という立場を考えれば当然のこと。利用者と家族の要望を把握し、適切なサービスを提供するようヘルパーを指導することや、ヘルパーと利用者の相性を見極めるのもサ責の大切な役割なのです。
クレーム処理のポイントは、問題点を突き止めること。そのためにも、利用者とヘルパー両方の状況をしっかり把握する必要があります。それには時間と経験が必要かもしれません。半年で「向いていない」と決めつけるのは早計です。あきらめず、もう少し頑張ってみてはいかがでしょうか。
今できることとして、まずはクレームの内容を整理してみましょう。たとえば、同じヘルパーに対して同じようなクレームが寄せられているのであれば、当のヘルパーと一緒に問題点を考え、適切に指導することでクレームは減るのではないでしょうか。あるいは、利用者の状況の変化などで、ニーズとサービスがマッチしていないのかもしれません。
また、クレームへの対処法として、事業所でマニュアルを用意していないかを確認してみては?もしなければ、書店に行ってクレーム処理のマニュアル本を探してみるのもオススメ。経験豊富な上司にサ責としての心構えについてアドバイスを求めることも一つの方法です。
今後も更なるキャリアアップをめざすなら、サ責の仕事を成長の機会ととらえてみましょう。それでも、サ責の仕事は厳しいと感じるのであれば、介護職として現場に戻るという選択肢を検討してみるのも良いかもしれませんね。
《事例2》サ責として転職、ヘルパーがベテランばかりで言うことを聞いてくれません…
33歳/女性/悦子
今年、実務者研修を修了。サ責の求人を見つけ、転職をしました。いざ転職をしてみると、新しい職場のヘルパーはみんな年上でベテラン揃い。利用者様や仕事内容はもちろん、地域のことについても自分より詳しいんです。だからだと思うのですが、間違いを指摘してもなかなか言うことを聞いてもらえません。報告や連絡を徹底したいのに、聞く耳を持ってもらえず…。この先、ヘルパーの人たちをどう指導していけばいいのか悩んでいます。
《アドバイス》
ヘルパーの指導は、サービス提供責任者の重要な仕事のひとつです。相手が年上でも、ベテランでも、間違っている点はきっちり指摘し、リーダーとしての方針や意志をしっかり示さなければいけません。
とはいえ、一緒に働くヘルパーの方たちと今後も良好な関係を築いていくことも大事。そこで求められるのが、コミュニケーション力です。まずはオープンな気持ちで、こちらから腹を割って話すことから始めてみてはいかがでしょうか。
そのためにも、まずは自分自身の行動を振り返ってみること。たとえば、ヘルパーへの説明の仕方は十分だったでしょうか。どこが間違っていて、なぜ間違っているのか、わかりやすく説明しましたか? ヘルパーの方たちは注意された理由がよくわからず、そのため指示に従ってくれないのかもしれません。ベテランのヘルパーの方たちは、豊富な経験を通して培った知識や技量を持っています。サ責からの指示に納得しなければ、簡単にはやり方を変えようとはしないでしょう。
また、「こうしてほしい」と一方的に考えを押しつけるだけでなく、ヘルパーの方たちの意見や不満にも耳を傾けてみましょう。報告や連絡が徹底しないという点も、ヘルパー側にはそれなりの理由があるのかもしれません。ベテランから積極的に学ぶ姿勢も大切です。そうした姿勢が、ベテランヘルパーから信頼を勝ち取る一歩になるはずです。
それらの努力をしてもコミュニケーションがうまくとれず、間違いの指摘を聞き入れてくれない、サ責の意見を尊重してくれない、ということが続くようならば、他の事業所への転職を考えてみても良いかもしれません。
転職の際は、在籍するヘルパーの年齢構成や経験年数などを確認すると、職場の特徴をつかむ参考になるでしょう。
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