毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。今週は、「客観データで見る介護業界」というお話を紹介します。
どんな業界で働くにせよ、事前に業界研究をするのは当たり前のこと。客観的なデータにより、介護の労働条件を知る方法の1つの指標として、公益財団法人の介護労働安定センターが毎年発表している「介護労働実態調査」がある。
この調査は、介護労働安定センターが厚生労働省から委託を受けて行っているもので、介護の労働現場の現状を的確に把握し、労働環境の整備・改善に向けた施策を検討するために実施されているもの。今年8月に発表された2013年度版の調査データは、1万7065か所の事業所にアンケート用紙が送付され、7808か所の事業所から回答があった。
発表された数字を見ると、介護という仕事の魅力は伝わってくる。回答を見ると、仕事を選んだ理由について、54.0%の人が「働きがいのある仕事だから」と回答しており、満足度については53.6%の人が「仕事の内容・やりがい」と回答。さらに54.9%の人が、「働き続けられる限り介護の仕事を続けたい」と回答している。
しかし、アンケートからはじき出された以下の数字は、介護業界が置かれている「負の側面」も照らしだしている。
●離職率 16.6%
●採用率 21.7%
(※2012年10月1日から2013年9月30日までの1年間)
つまり、1年以内に6人に1人が離職し、その一方、5人に1人はその事業所に勤めて1年以内の新人ということが見えてくる。
「労働条件に対する悩み、不安、不満」については、以下の回答が上位にランクイン。
●「人手が足りない」(45.0%)
●「仕事内容のわりに賃金が低い」(43.6%)
●「育児休暇が取りにくい」(34.5%)
●「身体的負担が大きい」(31.3%)
ほかにも、不平・不満の類は少なからず存在する模様。
●「精神的にきつい」(28.5%)
●「業務に対する社会的評価が低い」(28.2%)
●「不払い残業がある・多い」(9.2%)
求人情報などは、どうしてもマイナスの情報が得られにくいだけに、こうした数字は参考になりそうだ。魅力的な部分だけでなく、負の側面も併せて知っておくことは、大切である。
【関連リンク】
・平成25年度介護労働実態調査(PDF)
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