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訪問介護の管理者の仕事内容は?資格要件や兼務できる職種も解説

訪問介護の管理者の仕事内容は?資格要件や兼務できる職種も解説

訪問介護事業所の運営には、ヒト・モノ・カネをマネジメントする管理者が不可欠です。その具体的な仕事内容とは?
管理者になるための資格要件、兼務できる職種、給料事情も解説します。訪問介護の管理者を目指す方はぜひチェックしてみてください。

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訪問介護事業所は管理者が不在だと運営できない

訪問介護の管理者

訪問介護事業所は、定められた人員基準に従って管理者を配置する必要があります

管理者は従業員やサービスをマネジメントする役割を担っており、不在の状態では事業所を運営できません

運営基準によると、訪問介護事業所には以下の職種の配置が求められています。

【管理者】
└常勤で専ら管理者の職務に従事する者
※管理上支障がない場合は他の職種や事業所との兼務可
【サービス提供責任者】
└利用者40人につき1人以上
※要件を満たす場合は利用者50人につき1人以上
【訪問介護員】
└常勤換算2.5人以上

出典:厚生労働省「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」

訪問介護事業所には、常勤の管理者利用者数に応じたサービス提供責任者常勤換算2.5人以上の訪問介護員の配置が必須です。

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訪問介護の管理者の仕事内容

訪問介護の管理者の責務は、以下のように定義されています。

指定訪問介護事業所の管理者は、当該指定訪問介護事業所の従業者及び業務の管理を、一元的に行わなければならない。

出典:厚生労働省「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」

管理者は事業所を適切に運営できるよう、定められた基準を遵守しながら、以下のようなマネジメント業務を行います。

事業所の運営管理

事業所の存続のためには、利益を出さなければいけません。

提供した介護サービスに対する報酬(介護報酬)や必要経費、従業員の給与など、収支管理も管理者の重要な仕事のひとつです。

そのほか、行政に必要な書類の提出なども行います。

従業員の管理

人員基準を守ってより質の高いサービスを提供できるよう、職員の手配を行います。

スタッフ同士の相性や業務の習得度、欠員の状況などを把握したうえで、適切な労務管理が求められます

また、既存の職員のマネジメントはもちろん、新たな人材を確保するために、職員の採用面接を行うこともあります。

採用後は面談を行うなど、職員個々の課題や目標を把握したうえで、モチベーションを高める働きかけをすることも大切です。

介護サービスの質の管理

利用者さんやご家族からの要望・苦情のヒアリングも、管理者の仕事のひとつです。

提供するサービスの質が落ちていないか、ケアプランに沿った介護サービスが実行できているか確認し、品質を管理します。

訪問介護は、訪問介護員が利用者さんの自宅を訪ねて1対1でケアを行います。
そのため現場でのコミュニケーションやケアの質を把握しきれず、ときにはクレームが入ることもあるでしょう。

問題がある場合は、サービス提供責任者などを交えて話し合い、改善を図ります。
話し合いの場では責任ある立場としての適切な助言、指導が求められます

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訪問介護の管理者になるための資格要件は?

訪問介護の管理者の資格要件

訪問介護の管理者になるための資格要件はなく、無資格でも就業可能です。

ただし、事業所運営を担うには介護に関する知識やマネジメントスキルが求められるため、資格取得を通して必要なスキルを身に付けることをおすすめします。

また、管理者は資格不要ですが、サービス提供責任者や訪問介護員と兼務する場合は以下の資格が必要です。

【サービス提供責任者】介護福祉士、介護福祉士実務者研修、旧介護職員基礎研修*、旧訪問介護員養成研修1級課程*のいずれか
*現在は廃止されています
【訪問介護員】介護職員初任者研修以上

兼務できる職種はこちらから確認

管理者の仕事に役立つ資格

訪問介護の管理者は無資格でも働けますが、介護保険制度や介護業務に関する知識・経験があると、事業所運営に活かせます

ここでは、管理者の仕事に役立つ資格を5つ紹介します。

1. 介護職員初任者研修

介護職員初任者研修(以下、初任者研修)は、介護業務に必要な基礎知識・技術を習得する研修です。
計130時間の研修を受講し、修了試験に合格すれば「修了証明書」が発行されます。

受講制限は特になく、無資格・未経験から取得が可能。介護の入門的な資格にあたるため、介護業界が未経験の方には特におすすめです。

訪問介護員との兼務を検討している場合は初任者研修以上の資格が必須のため、計画的に受講を進めましょう。

≪初任者研修はしんどい?合格のコツ≫

2. 介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修(以下、実務者研修)は、より良い介護サービスを提供するための知識や技術を習得する研修です。

初任者研修の上位資格にあたりますが、受講制限はなく、無資格・未経験でも取得できます。
無資格の場合は、最短6カ月・450時間のカリキュラムを受講し、規定の課題や演習をクリアすれば修了となります。

実務者研修を取得するとサービス提供責任者の資格要件が満たせるため、管理者との兼務が可能になります。

≪実務者研修を働きながら取得するコツは?≫

3. 介護福祉士

介護福祉士は、介護分野における唯一の国家資格です。

介護の専門知識・技術を証明する資格であり、身に付けたスキルは直接的な介護業務だけでなく、介護に関する相談や介護職員への指導にも活かせます

受験資格を得るには、介護の実務経験を3年以上積んで実務者研修を修了するほか、養成施設を卒業するなどの方法があります。

≪介護福祉士とは?≫

4. 介護支援専門員(ケアマネジャー)

介護支援専門員(ケアマネジャー)とは、介護を必要とする方が適切なサービスを受けられるよう、ケアプランの作成や関係機関との連絡調整などを行う専門職です。

ケアマネジャーになるには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格する必要があります。

介護関連の資格としては比較的難易度が高いですが、挑戦することで介護保険制度や保健医療福祉サービスに関する知識が身に付くでしょう。

ただし介護支援専門員の受験資格を得るには、規定の業務に5年以上従事する必要があります。誰でも受けられる資格ではないため、未経験者の場合は基礎的な資格からステップアップを目指しましょう。

≪ケアマネジャー試験の詳細・受験資格≫

5. ケアクラーク(R)

ケアクラーク(R)は、介護施設・事業所における事務処理、窓口業務、介護報酬請求業務など、介護事務に必要な職業能力を評価する資格です。
技能認定試験に合格すると「ケアクラーク」の称号が付与されます。

訪問介護の管理者は、事業所の収支管理を担うため、介護報酬請求業務が正しく行われているかなどチェックする必要があります。

ケアクラークの試験勉強では、介護保険制度や介護・福祉に関する幅広い知識が得られるため、事業所運営に活かせるでしょう。

≪介護事務のおすすめ資格7選!≫

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訪問介護の管理者が兼務できる職種は?

訪問介護の管理者は、基本的に専任の常勤ですが、業務に支障がない範囲であれば他の職種との兼務が認められています

2024年度介護報酬改定で一部変更された条件もあるため、その点も含めて、訪問介護の管理者が兼務できる職種について解説します。

サービス提供責任者

サービス提供責任者は、訪問介護事業所のリーダー的な役職です。
ケアマネジャーが作成したケアプランに基づく訪問介護計画の作成や、訪問介護員の調整・指導などを行います。

業務に支障がない場合に限り、管理者とサービス提供責任者は兼務が可能です。

ただし、無資格ではサービス提供責任者の要件を満たせないため、実務者研修以上の資格が必須となります。

≪サービス提供責任者とは?≫

訪問介護員(ホームヘルパー)

訪問介護員(ホームヘルパー)は、利用者さんの自宅を訪問し、食事・入浴・排せつなどの身体介護や、掃除・調理・洗濯などの生活援助を行う職種です。

サービス提供責任者と同様、業務に支障がない場合に限り、管理者との兼務が可能です。

ただし、訪問介護員の業務にあたるには初任者研修以上の資格が必要になります。

また自治体によっては、管理者・訪問介護員・サービス提供責任者の3職種の兼務は「管理業務に支障がある」としてNGになっています。
管理者と他職種の兼務を考えている方は、自治体の規定もよく確認しておきましょう。

他の事業所の管理者

管理業務に支障がなければ、他の事業所・施設等の管理者または従業者との兼務も可能です。

以前は「同一敷地内や隣接の事業所」に限定されていましたが、2024年度介護報酬改定によってその条件はなくなりました

同一事業者が設置する事業所・施設であれば、兼務することができます。

ただし、以下の場合は「管理業務に支障がある」とみなされるため兼務できません

・管理すべき事業所数が過剰であると個別に判断される場合
・併設される入所施設でサービス提供を行う看護・介護職と兼務する場合(勤務時間が極めて限られている場合を除く)
・管理者が事故発生時等の緊急時に速やかに現場に駆け付けられない体制の場合

出典:厚生労働省「指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について」

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訪問介護の管理者の年収

訪問介護の管理者の年収

「令和4年度介護労働実態調査」によると、訪問介護の管理者の平均月給は332,148円で、平均賞与は690,573円
年収に換算すると4,676,349円になります。(月給×12ヵ月+賞与で計算)

サービス提供責任者(サ責)、訪問介護員と年収を比較すると、以下の通りです。

  月給 賞与 年収換算
管理者 332,148円 690,573円 4,676,349円
サ責 272,421円 634,355円 3,903,407円
訪問介護員 237,283円 477,657円 3,325,053円

出典:厚生労働省「令和4年度介護労働実態調査」

管理者の平均年収は約470万円で、サービス提供責任者より約77万円、訪問介護員より約135万円高くなっています

管理者は業務の幅が広く責任ある仕事ですが、その分給料も高い傾向にあり、やりがいを感じやすいでしょう。

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訪問介護の管理者は大変?

訪問介護の管理者は、事業所の経営状況や従業員・サービスの質を管理するため、指導力、事務処理能力、介護保険の知識など、さまざまな業務に対応できるスキルが求められます

人によっては大変だと感じるかもしれませんが、自分の手腕により事業所の雰囲気や経営が改善すると、大きなやりがいを感じるでしょう。
人材育成も大切な仕事であり、職員の成長や定着が管理者自身のモチベーションにつながります

ただし、管理者だけに業務負担が集中すると、仕事とプライベートの両立が難しくなり、疲労を感じやすくなります。

サービス提供責任者や他職種と適切に業務を分担して、仕事を進めましょう。
定期的に業務を棚卸し、手順やツールを見直すことで効率化を図る視点も大切です。

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訪問介護の管理者に向いている人

訪問介護の管理者に向いている人

訪問介護の管理者は、幅広い業務に対応できる多様なスキルが必要です。

管理者に向いている人の特徴としては、以下が挙げられます。

●介護・福祉業界への関心が高い
●コミュニケーション能力が高い
●マネジメント経験がある

訪問介護の管理者は、提供している介護サービスの質を確認・管理する立場です。
利用者さんやご家族、職員と接するうえでも、介護・福祉の基礎的な知識が求められます

加えて、介護保険制度は3年に1度見直されるため、積極的に知識をアップデートしていける方は管理者に向いているでしょう。

また、訪問介護の管理者は、利用者さんやその家族、多職種の職員など、さまざまな方との連携が必要です。
相手の立場に立って話を聞く傾聴力や、円滑に情報共有を行うコミュニケーション能力があると、信頼関係を構築するのに役立ちます。

その他、人材や資金を適切に管理するマネジメント能力も必要です。
他業界であっても管理職を経験した方や、経営者としてのノウハウを持っている方は、これまでの実績や経験を大いに活かせるでしょう。

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訪問介護の管理者は事業所を統括するマネージャー

訪問介護の管理者は、事業所全体の人材やサービスをマネジメントする責任者です。

訪問介護事業所に必須の職種で、業務に支障のない範囲であれば多職種と兼務することもできます。

未経験・無資格でも管理者になることはできますが、介護の知識やマネジメントの経験がある方は、スキルを活かして働けるでしょう。

サービス提供責任者や訪問介護員より年収が高い傾向にあるため、訪問介護でキャリアアップを考えている方にもおすすめの職種です。

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ぜひ一度アドバイザーにご相談ください!

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著者:介護求人ナビ編集部

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