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グループホームの管理者とは?仕事内容・年収・資格要件、勤務時間を解説

グループホームの管理者とは?仕事内容・年収・資格要件、勤務時間を解説

グループホームの管理者は、管理・運営を担うグループホームの責任者です。

本記事ではグループホームの管理者の仕事内容や年収、資格要件などについて解説。求められる能力、やりがい、大変なことも紹介しますので管理者の仕事に興味がある方はご覧ください。

グループホームとは

グループホームとは、精神障害者・知的障害者・認知症高齢者などが、ヘルパーや専門スタッフの支援を受けながら集団生活を送る施設です。

グループホームは認知症の方向けの認知症対応型共同生活介護と、精神障害者や知的障害者の方向けの共同生活援助の2種類に分けられます。どちらの施設においても、管理者は施設における管理業務を担う責任者です。

なお、本記事では以降、認知症対応型共同生活介護をグループホームとして解説します。 

認知症対応型共同生活介護は、認知症の高齢者が家庭的な環境と地域住民との交流のもと、自立した日常生活を送ることを目的としています。

認知症ケア専門のスタッフが常駐し、通常5~9人の高齢者が安心して生活を送れるようサポートします。

グループホームの管理者の仕事内容

 仕事内容
グループホームの管理者の仕事内容は、以下のように多岐に渡ります。

・施設の運営管理
・介護職員の採用
・介護職員の労務管理
・介護サービスの適切な提供
・法令に基づいた施設の運営

ここでは、グループホームの管理者の仕事内容について詳しく解説します。

施設の運営管理

管理者は法律に基づき、施設を適正に運営できるよう管理します。具体的には以下のような業務を行います。

・施設稼働率の維持管理
・介護報酬の請求や入金の管理
・経費の支払いにまつわる管理
・その他費用の請求や入金の管理
・介護報酬の加算取得などへの検討や取り組み
・財務諸表などを利用した収支バランスのチェック

事業を継続するために、収支管理は非常に重要な業務です。入居者さんの施設利用料や運営管理費用などを把握し、収支のバランスを見ながら施設運営を行います。

介護職員の採用

管理者は施設で働く介護職員の採用も行います。

定められた人員基準を守り、適切に人員を配置する必要があります。採用に関する具体的な業務内容は以下の通りです。

・求人票の管理
・応募者への業務・会社の説明
・応募者への電話応対や面接の実施
・応募者への採用・退職の手続きの管理

管理者は介護職員の採用業務に携わり、職員の経験や能力、保有資格に応じて人員配置を行います。

ただし、大手の施設の場合、別途採用担当者がいることもあります。

介護職員の労務管理

管理者は介護職員の労務管理を担います。具体的な業務内容は以下の通りです。

・介護職員の勤怠・シフトの管理
・介護職員の休暇・休業・体調の管理
・介護職員のスキル・資格に応じた人員配置

管理者は介護職員の残業・有給休暇の消化状況などを把握し、職員の心身の体調管理にも気を配ります。

離職を防ぐためにも、働きやすい職場環境づくりを行うのは管理者の重要な役割です。

介護サービスの適切な提供

施設の利用者さんに適切なサービスを提供できるよう以下のような業務を行い、介護の品質を管理します。

・介護職員の業務改善
・介護職員への講習会や研修の実施
・介護職員への面談や人事評価の実施
・介護保険制度を守るサービスの提供
・介護職員のスキル・資格に合わせた人員配置

介護職員への教育の機会を設け、介護職員の経験やスキル、資格に合わせた人員配置を行うことで介護の質が高まります。

法令に基づいた施設の運営

管理者は法令に基づいた施設の運営ができるよう、以下の取り組みを行います。

・運営推進会議の実施と参加者の確保
・施設の管轄となる市町村への届け出の作成と管理
・施設の管轄となる市町村からの監査や指導への対応
・グループホームの運営にまつわる基準や法令の把握

グループホームの適正な運営のために、各種法令を把握し、遵守できているか確認します。行政機関との連携も管理者の重要な業務です。

グループホームの管理者の年収

公益財団法人 介護労働安定センターが公開している「令和4年度 介護労働実態調査結果」によると、認知症対応型共同生活介護グループホームの管理者の平均年収は4,341,502円となっています。

一方、グループホームの介護労働者の平均給料 は3,328,873円 です。

管理職と一般的な介護職員の年収には大きな差があることがわかります。そのため、介護職員として現場で経験を積み、管理職へとキャリアアップする人もいます。

また、厚生労働省が公開している「令和4年賃金構造基本統計調査」によると日本国内の平均賃金は311,800円 、年収換算で3,741,600円 です。

実際の給料は地域や施設規模、運営状況などによって異なりますが、管理者の年収は日本国内でも高い方にあるといえます。

グループホームの管理者は兼務できる?

グループホームの管理者は、業務に支障がなければ同一敷地内の介護事業所やグループホームの他の職務の兼務が可能です。

グループホームは規模が小さく職員の数も少ないため、管理者が介護職員や計画作成担当者を兼務するケースが見受けられます。

施設の運営・管理に加え、介護業務やケアプラン作成など多くの業務を抱えることになるため、管理業務に支障が出ないよう留意しなければなりません。

グループホームの管理者の勤務時間 

グループホームの管理者の勤務時間は、基本的には9時~18時の日勤が多いです。

管理者は施設の責任者として、入居者さんや家族への対応、行政機関との連絡などの業務を日勤帯に行うためです。

ただし、他の職務と兼務する場合、シフト制に準ずる勤務時間になる可能性があります。

日勤だけでなく、早出や遅出、夜勤などに入ることもあるでしょう。

グループホームの管理者になるには?

グループホームの管理者になるには、認知症介護の経験と指定の研修の受講が必要です。

グループホームの管理者になるにはどうしたら良いのか、くわしくみていきましょう。

資格要件

グループホーム管理者の資格要件は下記の通りです。

1.    認知症介護経験が3年以上ある
2.    認知症対応型サービス事業者管理研修を受講している

なお、介護福祉士や介護支援専門員などの資格は必須ではありません。

しかし、管理者は介護職員への指導などにも携わるため、これらの資格があれば採用の際に優遇される可能性があります。

管理者は兼務も可能となっているため、活躍の幅を広げるためにも関連する資格の取得がおすすめです。

認知症対応型サービス事業者管理研修について詳しく知りたい方はこちら

管理者になる方法

先述の条件を満たしたうえで、グループホームの管理者の求人に応募をするか、施設側から声をかけられると管理者になれる可能性があります。

今の施設で管理者を目指したいのであれば、まずは現場で経験を積んで信頼を獲得し、リーダー経験を積むと良いでしょう。

今の職場で管理者を目指すのが難しい場合は転職がおすすめです。

施設によっては管理者になることを前提に募集を出しているため、最短ルートで管理者を目指せる可能性もあります。

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グループホームの管理者に求められる能力

 求められる能力
グループホームの管理者は施設の責任者として、以下のような能力を求められます。

・コミュニケーション能力
・適切な施設運営を行う能力
・リーダーとしての能力

ここでは、グループホームの管理者に求められる能力について詳しく解説します。

コミュニケーション能力

グループホームの管理者は、介護職員・入居者・入居者の家族とのスムーズなコミュニケーションが求められます。

主に以下のような場面で求められる能力です。

・介護職員の人材育成
・介護職員・入居者・入居者の家族の希望や不満を引き出す面談
・介護職員・入居者・入居者の家族の抱える問題への対応と解決
・関係機関や地域住民との交流
・入居者を確保するための営業

管理者は介護職員をはじめ、入居者さんや家族、地域住民、関係機関の職員など多くの人と関わります。

問題が起きたときはそれぞれの立場を理解したうえで適切に対処しなければなりません。

普段からしっかりコミュニケーションをとり、良好な関係を築いておくことが大切です。

適切な施設運営を行う能力

グループホームの管理者は、施設の責任者として適切な運営を求められます。

適切に運営するには、グループホームの入居者さんや家族のケアにまつわる知識や技術が必要です。

また、運営にまつわる法令を正しく理解し、遵守しなければなりません。

法令に基づいた施設運営のためには、介護保険法をはじめ、老人福祉法、介護報酬算定に関する基準、人員や設備、運営に関する基準条例など法令についての知識が不可欠です。

リーダーとしての能力

グループホームの管理者には、施設の管理を任される者として、施設全体をまとめるリーダーシップが求められます。

グループホーム内で問題が起きたときに適切な対処を決断する能力が必要です。

また、グループホームのリーダーとして介護職員の見本となるような適切な指導・指示が求められるでしょう。

グループホームの管理者で大変なこと

グループホームの管理者は仕事の幅が広いうえ、リーダーとして多くのことに気を配りながら現場をまとめなければいけません。

現場と管理側で認識のずれが生じ、人間関係に苦労する可能性もあります。

コミュニケーションをとりつつ、職員の協力を得て円滑に施設を運営していくことが大切です。

グループホームの管理者のやりがい

グループホームの管理者の業務内容は多岐にわたり 大変なこともありますが、その分多くのやりがいがあります。

・マネジメント能力が向上する
・職員や利用者さんから感謝される

ここでは、グループホームの管理者のやりがいを紹介します。

マネジメント能力が向上する

グループホームの管理者は運営に携わるため、マネジメント能力が向上します。

職員の能力や適性、スキル、資格に応じた人員配置を行うため、人材マネジメントスキルも向上します。

適正な人員配置で職員の能力や成長意欲を引き出すことができれば、仕事の効率がアップし、職員のモチベーションアップにもつながるでしょう。

また管理者と他の職務を兼務するケースでは、効率よく業務を行う能力も身に付きます。

職員や利用者さんから感謝される

グループホームの管理者は、自身の理想とする施設の作りが可能です。

介護職員や利用者、そのご家族に喜ばれる施設づくりに携われます。

施設作りをするうえで対人関係や業務上の問題に対し、さまざまな視点から解決方法を探すため、自身の取り組みによって成果が実感できれば大きなやりがいにつながるでしょう。

グループホームの管理者はやりがいのある仕事です

グループホームの管理者は、運営・管理を担う施設の責任者です。

グループホームの管理者として働くためには3年以上の認知症介護の経験、認知症対応型サービス事業者管理研修の受講が必要になります。

なお、介護福祉士や介護支援専門員などの資格は必須ではありませんが、グループホームの管理者は他の職務と兼務ができるため、介護に関連する資格があれば活躍の幅が広がるでしょう。

管理者は仕事の幅が広く、現場をまとめる責任者として苦労することもありますが、その分やりがいのある仕事です。

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著者:介護求人ナビ編集部

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