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管理者のパワハラが原因で辞めたい!サービス提供責任者の転職体験談

管理者のパワハラが原因で辞めたい!サービス提供責任者の転職体験談

訪問介護ひと筋!サービス提供責任者(サ責)のUさんにインタビュー。前職の訪問介護事業所では管理者のパワハラに悩み、転職を決意したそうで……?

取材対象者

▲Uさん(50代前半・女性)

【前職:訪問介護・サービス提供責任者】
・勤続年数 5年(正職員)
・給料 月31万円(ボーナスあり)
・勤務 9:00~18:00、週5日

【現職:訪問介護・サービス提供責任者】
・勤続年数 10年(正職員)
・給料 月31万円(ボーナスあり)
・勤務 9:00~18:00、週5日

【転職歴】
クリーニング店→広告会社→建築会社→訪問ヘルパー→サ責(前職)→サ責(現職)

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管理者のパワハラで転職を決意

Uさんのモチベーショングラフ

Q前職を辞めたきっかけは?
A管理者のパワハラと、
過剰なサービスで売上を上げようとする経営方針に我慢の限界がきた……

サ責になって意気揚々と仕事を始めたのですが、管理者が気分次第で暴言を吐き、職員を罵倒する職場でした。

直接言われればまだいいのですが、陰で他の職員に悪口を言っていることも多く、とてもいやな気分になります。

しかも、利用者さんに対しても同様なのです。お客様なのに、「できませんよ!」と怒鳴ったりして……。

当時はなかった言葉ですが、今で言えば「パワハラ」「モラハラ」です。

そして、どうしても理解できなかったのが「売上至上主義」でした。

明らかに過剰なサービスを提案し、承諾させて報酬を得る。利用者さんやご家族の知識がないのをいいことに、利用者さん本位とはかけ離れたサービスを押し付けるのです。

5年間我慢しましたが、「この人のもとで得るものはないな」と感じ、転職を決意しました。

訪問介護は天職だから続けたい

Qいやなことがあっても、介護の仕事を続けようと思った理由は?
A訪問介護の仕事は天職だと思っているから。

訪問介護の仕事が好きなんです。

在宅で、その人らしい暮らしを支援して、元気に生きていただきたい。
「おかげで助かるよ」などと直接言っていただけるのがうれしいのです。

サ責として、ヘルパーさんが楽しく働ける環境を作りながら、利用者さんに寄与したいと思っています。

同業者のつながりで転職できた

Q現職にはどうやって転職した?
A同業者の集まりで、知り合いのサ責に紹介してもらった。

自治体の訪問介護事業所の勉強会や、サ責同士の交流会によく出席していたので、そういう場で同じサ責に相談しました。

地域の人たちはお互いの事業所の特徴をよく知っているので、「よく我慢していると思っていたわ」などと慰めてくれ、「うちの事業所に来ない?」と誘ってくれたのです。

懇意のサ責が「うちならそういうパワハラはない」と断言してくれたので、あまり心配はありませんでした。

彼女の仲立ちで法人の理事を紹介してもらい、転職することができました。

決め手はNPOの公平な合議制

Q新しい職場を選んだ決め手は?
A合議制で物事を決めるNPO法人なら、ワンマン管理者に振り回されないと思った。

前の事業所は管理者が自分の好きなように運営していました。

でも、次のところはNPO法人で理事の合議が必要なので、公平な運営がしやすい体制になっています。

誘ってくれた方が「うちは穏やかで風通しもいいし、利用者さん本位なところがいい」と言っていたのも決め手の一つでした。

新たな職場のいい面と悪い面

Q転職したことで問題は解決した?
Aワンマン経営でなくなったのはよかった!ただし優柔不断な側面も…

とにかく以前の職場の管理者を尊敬できず、ワンマンぶりに辟易していたので、風通しのいい職場に出会えたのはとてもよかったです。
だからこそ10年も続けてこられました。

ただ逆に、優柔不断で決断力に欠ける部分もあります。

それで利用者さんに迷惑がかかったり、間に入るサ責やヘルパーが困ったりすることもありました。
コロナ禍で経営がピンチになったときも、判断が遅く、ズルズルと経営が悪化しましたし……。

「ここがいい」と思えば「そこはよくない」があったり…何もかも完璧な職場はないな、と実感します。

介護職を「辞めたい」人へ

Q今まさに介護職を「辞めようかな」と思っている人へアドバイスは?
Aすべてが納得できる環境はない。でも譲れないところははっきりさせて!

「パワハラがいやだ!これさえなければ……」と思っていましたが、どこに行っても不満な部分はあります。それは腹をくくったほうがいいですね。

でも、「これだけはどうしても許せない」という部分はあきらめず、それがない職場を選ぶべきだと思います。

私の場合は、「合議制で公平な職場がいい」と言うことに加えて、「給料が下がらない」こともマストでした。

私が家計を支えていたので、これは妥協できません。面接のときにしっかり伝えて、納得できる給料条件にしていただきました。そういう交渉力も必要かな、と思いますね。

また、何もかも法人に求めるのではなく、自分も運営に関わり、職場の改善に積極的になることも必要かもしれません。みんなでいい職場を作っていけたらいいなと思っています。

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著者:三輪 泉

著者:三輪 泉

社会福祉士、介護職員初任者研修、福祉住環境コーディネーター2級。
幅広くライターとして活動中、親の介護を機に2012年に社会福祉士国家資格を取得。以後、法定成年後見人として支援が必要な方の財産管理や身上監護も行う。
現在は介護、医療、教育、子育て、食などのテーマを中心にWEB・雑誌・書籍などの記事執筆を多数担当。

著者:三輪 泉

著者:三輪 泉

社会福祉士、介護職員初任者研修、福祉住環境コーディネーター2級。
幅広くライターとして活動中、親の介護を機に2012年に社会福祉士国家資格を取得。以後、法定成年後見人として支援が必要な方の財産管理や身上監護も行う。
現在は介護、医療、教育、子育て、食などのテーマを中心にWEB・雑誌・書籍などの記事執筆を多数担当。

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