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2017年05月26日

『長生きは「唾液」で決まる! 「口」ストレッチで全身が健康になる』 | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」

■書名:長生きは「唾液」で決まる!「口」ストレッチで全身が健康になる
■著者:植田 耕一郎
■出版社:講談社
■発行年月:2014年7月

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咀嚼・嚥下機能が回復!介護現場でも試したい「口」ストレッチの驚きの効果

この一冊を読めば、唾液が健康のカギをにぎり、長寿にもつながることがよくわかる。
著者の植田耕一郎氏は、早い時期から唾液の働きに着目し、唾液の分泌を促すトレーニングとして「口」ストレッチを指導してきた歯科医師。脳卒中の患者を中心に、何千人もの高齢者の口腔ケアをしてきた医師ならではの解説は説得力がある。

本書を読むと、まず、唾液には多くの機能があることに驚かされる。
唾液のおかげで、口に入れた食べ物が滑らかに飲み込め、口腔内の細菌は唾液と一緒に胃で殺菌される。
また、唾液に含まれる成分は、歯の表面に被膜を作って虫歯を防ぎ、口内の粘膜を感染や損傷から守る。
こうした唾液の自浄作用は、唾液の機能の中でも特に重要なものだ。

唾液が少なくなると、口の中の自浄作用が弱くなるために、虫歯、歯周病、口臭といった口の病気が起きやすくなる。著者によると、歯周病が糖尿病や動脈硬化につながる場合もあるという。メタボも無関係ではない。
つまり、全身の健康のカギは「唾液」にありというわけだ。唾液の分泌を促す口腔ケアや「口」ストレッチの必要性がよくわかる。

介護の視点からは、高齢の脳卒中の患者さんの事例が興味深い。
脳卒中を患うと、麻痺は手足だけでなく口にも残る。話したり表情を作ったり、食べ物をかみ砕いたり飲み込んだりが難しくなる。口を使わなければ唾液が減り、口の健康も損なわれてしまう。
そんな患者さんが、著者の口腔ケアやストレッチによって、口やのどの健康を取り戻し、再び咀嚼や嚥下できるようになったという。そのリハビリの効果の高さに驚かされる。

著者が考案して実践している「口」ストレッチとは、次のようなものだ。
脳卒中で口が麻痺した高齢者でも、食べる前の準備運動として行うと、唾液がじわじわと出てくるのだそう。本書中では、イラスト付きで分かりやすく解説されている。

<唇を「ウー」ととんがらせ、「イー」します。頬をふくらませて、すぼめます。舌を前へ思いっきり突き出し、上唇をなめ、下唇をなめ、口角の左をなめ、右をなめます。「前上下左右」とおぼえてください。>

全身運動も唾液を増やすのに有効なのだとか。それも決して難しいものではない。
1日5分程度のうつぶせ寝や、身体をねじる動き、全身をたたいて血行をよくする、といったことだけで、十分に効果が期待できるのだという。

最後に著者は、「お好きなものをお食べなさい」と語る。食べたいものをおいしく食べているときには、消化酵素をたっぷり含んだ唾液が分泌される。
それにより、唾液の自浄作用が活発に働いて、虫歯や歯周病になりにくくなるというのだから、願ったりかなったりだ。

介護の現場でも「口」ストレッチやその他のアドバイスは効果がありそうだ。
どれも無理なくできて続けられそうなのもありがたい。介護職であれば、試してみたい気になるであろう内容だ。


著者プロフィール

植田 耕一郎(うえだ・こういちろう)さん
日本大学歯学部摂食機能療法学講座教授。1983年日本大学歯学部卒。日本大学歯学部助手、東京都リハビリテーション病院医員、新潟大学歯学部加齢歯科学講座助教授を経て現職。
日本摂食嚥下リハビリテーション学会副理事長、認定士。老年歯科医学会認定医、指導医、理事。著書に『脳卒中患者の口腔ケア』(医歯薬出版)など。

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