専門学校を卒業し、IT業界中心に、転職を何度か繰り返しながら20年ほど営業マンとして働いていたOさん。介護業界に転身して2年になります。
介護の仕事をしようと思ったきっかけは?
40代で未経験の仕事に転職で不安はなかった?
未経験転職・キャリアチェンジの経緯を伺いました!
お話を伺った介護士さん
■今、どんな仕事をしていますか?
特別養護老人ホーム(特養)の介護職員です。
2年前に派遣職員として入職、介護職員初任者研修の取得後に正職員となり、現在10カ月たったところです。
利用者さんの食事・排泄・入浴介助や、居室の整備や整容・着替えの介助などを行っています。
■仕事のスケジュールを教えてください。
勤務は時間帯によって4つに別れ、早番は7時から16時、日勤は10時から19時、遅番は12時から21時、夜勤は21時から朝7時です。
早番は朝食・入浴介助が主な業務、日勤はフロアの見守りや昼食・夕食・おやつ・水分の提供、遅番は昼食提供から夕食提供が中心で、食事後の臥床介助(就寝時のベッドへの誘導や寝るための介助)の対応までを行い、夜勤は夜の見守りです。
■以前はどんな仕事をしていましたか?
コンピュータ関連の専門学校を卒業し、以後はIT業界中心に営業職として働いていました。
当時は営業ノルマもあり、達成できるまで働く風潮だったので深夜までの残業や休日出勤もたくさんありましたね。
■介護職に転職したきっかけは?
営業職として夜も休日も働いて、そこそこ給料はもらえたけど時給換算すると実はそんなに待遇が良いわけでないかもしれない、と気づいたんです。精神的にもストレスが大きいですし、それでいて何の資格も得られないことに危機感を覚えて、転職を考えました。
子どもが障害を持っているため、自宅ではオムツ交換などは普通にやっていますし、妻も介護職だったので、介護に抵抗はなく、むしろ資格を得てステップアップできるので、営業職より未来がある仕事だと考えました。
それに、今後高齢者が増えるので、介護の仕事は売り手市場が続くと予想できますよね。コロナ禍が続き、営業の難しさも増す中、安定的に仕事があるのがありがたいと思いました。
■未経験で介護職として転職することに不安はありませんでしたか?
介護職の妻から、「介護の世界は女性社会で、人間関係が難しい場合が多い」と聞いていたので、自分がうまくやれるだろうかと不安でした。
仕事で介護をするのも初めてで自分に向いているかもわからない。いきなり正職員として転職して合わなかったらいやだなと思ったので、派遣で働いて様子をみて、仕事を続けられそうだと思ったら正職員になるのがよいのではないかと思いました。
■転職後、その不安は解消されましたか?
実際、派遣として働いてみたら、うちの職場は男性職員が半分くらいいて「女性の人間関係の難しさ」のようなものは感じませんでした。女性職員のみなさんも気さくで最初から話しかけてくれ、これは大丈夫だと確信しました。
それに、他にも未経験で他業界から介護職に転職してきた人がいて、心強かったですね。ここなら自分でもやっていけるんじゃないかなと感じました。
自分でも正職員としてしっかり勤務したいと思っていたところ、法人のほうから「正職員になるなら、介護職員初任者研修の資格取得をしてほしい」と言われ、資格取得をして正職員になりました。
■転職する前に準備したことはありますか?
特に準備はしていなかったですね。ただ、転職しようと思ってから、こまめにいろいろな転職サイトを見るようにしていました。
結局、派遣会社に登録して施設を紹介してもらうことにしたのですが、妻からは「最初に入職するなら、専門性が高く、学べることが多いから特養がいい」と言われていたので、派遣先には、「特養への入職を希望」と伝えました。
■転職活動はスムーズでしたか?
どんな施設を選んだらいいかわからなかったので、派遣会社から紹介されて見学に行きました。それが今の特養です。見学の時点で、職員の雰囲気も良さそうだなと感じて、まずは働いてみよう!と思いました。
とても雰囲気のいい職場ですし、教えてもらえることも多い。仕事にも比較的早く慣れました。高齢の方のオムツ交換もまったく抵抗がなかったですし、もともと営業で人と話すのが好きなので、高齢の方とのお話も予想以上にはずみ、「介護の仕事って楽しい」と思って、今に至ります。
■介護職に転職してよかったことは何ですか?
自分の時間が持てるようになったのが一番ですね。
うちの施設では残業がないので、時間になったらすぐ帰れるのがありがたいです。
営業職として働いていた頃はノルマを考えるとなかなか定時に帰る勇気が持てなかったですし、休日もお客さんの都合に合わせて出勤し、家族との予定も立てられない状態でした。しかし、今は「今日帰ったら何をしようか」と仕事後の時間も楽しめるようになりました。
また、介護職は介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士、介護支援専門員など、国家資格や公的資格を取りながらステップアップできるのがとてもいいですね。自分に自信が持て、資格があれば転職も容易です。営業職ですと、転職を重ねると、だんだんしにくくなる感触でした。
■介護職に転職して大変だと思ったことは何ですか?
特養は「終の棲家」と言われるため、死に直面する場面があります。昨日までケアしていた方の死に直面する心の準備がなく、まだ戸惑いがあります。慣れるのは難しいですが、日々状態の変化をこまめに観察し、緊張を忘れずに携わっていけたら、と思っています。
また、当初はオムツ交換のときにずっとかがんだ状態を続けるので、腰が痛いな、と不安な時期がありました。でも、今は体の使い方がうまくなったので、腰痛を感じることはなくなってきました。
■これまでの経験やスキルで転職後に役立ったものはありますか?
営業職だったので、「人との関わりが上手だね」と言われることがあります。それは利点かなと思いますね。
利用者さんの感情を読み取るとか、空気を読むという面では役立っていると思います。
■今後の目標や、やりたいことはありますか?
介護福祉士の資格を取りたいと思っています。現在、法人が研修費を出してくれ、実務者研修を受けている最中です。自分で受けようと思うと15万円くらいかかるので、とても助かっています。
介護福祉士を取得すれば、給料もかなり上がりますし、何より自分の専門性を高めることができます。ぜひ早めに取得したいと思い、時間をみつけては研修を受けています。
また、現在は高齢者介護を行っていますが、いずれは障害者福祉にも関わっていきたいですね。
現場が好きなので、現場のリーダー職として活躍できたらいいな、と思っています!
社会福祉士、介護職員初任者研修、福祉住環境コーディネーター2級。
幅広くライターとして活動中、親の介護を機に2012年に社会福祉士国家資格を取得。以後、法定成年後見人として支援が必要な方の財産管理や身上監護も行う。
現在は介護、医療、教育、子育て、食などのテーマを中心にWEB・雑誌・書籍などの記事執筆を多数担当。
社会福祉士、介護職員初任者研修、福祉住環境コーディネーター2級。
幅広くライターとして活動中、親の介護を機に2012年に社会福祉士国家資格を取得。以後、法定成年後見人として支援が必要な方の財産管理や身上監護も行う。
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