履歴書を書くときに、なにを書くか悩んでしまいがちなのは「志望動機」と「自己PR」です。この2つは採用担当者も特にチェックするポイントで、面接で質問されることも多い内容です。
重要な項目にもかかわらず「何を書いたらいいのかわからない」「書く内容が似通ってしまう」など、書き慣れていないと悩んでしまう部分です。
この2つの項目をどのように書くと採用担当者の好印象につながるか、履歴書での書き分け方や文例などを含めて紹介します。
志望動機と自己PRの違いは?
まずは「志望動機」と「自己PR」で書くべき内容はどう違うのでしょうか?
◆志望動機とは
「志望動機」は、
応募先を選んだ理由と
入社後に実現したいことを記載します。
採用担当者は志望動機の記載内容を見ることで、
応募者の意欲と企業理解の深さを確認しています。
企業は「会社の雰囲気に馴染めなかった」「イメージしていた会社と違っていた」といったミスマッチにより、採用した人が早期に退職してしまうリスクを抱えています。
採用担当者は採用におけるミスマッチを防ぐためにも、応募者がどれだけ企業のことを理解できているのかを確認する必要があります。
そのため、
「なぜその業界なのか」「その企業を選んだ理由は」という特別な理由を志望動機に記載すると効果的です。
志望動機の記載内容が、企業の理念や特徴とマッチしていなければ、「あまり調べていないのではないか」「うちに就職することへの熱意は薄いのではないか」とみられてしまいかねません。
志望動機を書くには、企業を理解する情報収集能力や、意欲・熱意が重要です。
その上で、入社後にどんな仕事をしていきたいかを書くことで、志望動機がさらに説得力を増します。
◆自己PRとは
「自己PR」では、これまでの経験や実績、保有資格などから、
自分のこだわりや強みをアピールします。
採用担当者は、自己PRの内容をもとに、入社後に社内で活躍する姿をイメージします。
企業が求めている人材かどうか、採用することによる企業のメリットは大きいかどうかを採用担当者は判断します。
自己PRに書く内容を誇張する必要はありません。自分がどんな人間かを知ってもらうことが重要です。
自分自身の能力を分析する力と、それを伝えるプレゼンテーション能力が求められます。
どのような場面で自分の能力が発揮できるか、具体的なエピソードや体験談を交えて説明できると採用担当者もイメージがしやすくなるため、好印象です。
保有している資格や業界内での経験年数などは、もちろんアピール内容としての重要な価値を持ちます。ただ、それだけではなく、人間性などを知ってもらうことも重要です。
志望動機と自己PRが同じ欄になっている履歴書のコツ
志望動機と自己PRが同じ欄になっている履歴書の場合、どのように書いたらいいのでしょうか。
この場合、
志望動機と自己PRの両方の内容を含めた文章を組み立てていくことがベストです。
志望動機と自己PRの違いは先ほどお伝えした通りですが、一番に伝えたい内容はどちらも「就職後に何ができるのか」ということです。
志望動機での
「入職後、自分はこんな仕事をしていきたい」という意欲。
自己PRの欄の
「入職後、自分のこんなスキルを活かしたい」という能力。
この2つがマッチしていれば、志望動機と自己PRをうまく組み合わせて文章を書くことができるでしょう。
書く欄も限られているため、エピソードを記載するのであれば厳選して書きましょう。採用担当者に自分という人間をより知ってもらうことをまず念頭に置くといいでしょう。
<例文>
在宅介護事業や地域との交流活動を重視している貴社の活動に深く関心を持ちました。閉鎖的なケアではなく、地域住民を巻き込んでオープンな雰囲気を作られていることに感銘を受けました。施設見学の際にも、スタッフの皆様の丁寧なケアを拝見させていただき、ここで働きたいと思い、志望いたしました。(ここまで志望動機)
私はこれまで訪問介護事業でサービス提供責任者として、10人の登録ヘルパー・30人の利用者をコーディネートしてきました。常に全体を見渡しながら、トラブルが発生した際にもチームをまとめ、課題を解決することが得意です。在宅介護や地域交流活動を重視されている貴社でも、コミュニケーション能力を活かしてチームをマネジメントし、地域との良好な関係を築くことができると考えています。(ここまで自己PR)
上記の例文のように順序良く両方書くことで、採用担当者に自分を知ってもらうことができます。
志望動機と自己PR、この2つで合否を判断するケースも多いので、妥協なく、内容にこだわって書くことをおすすめします。
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