介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材がどういった傾向なのか、ぜひ知っておきたいこと。今回は神奈川・横浜に根差した介護サービス「ヒューマン・ケア・ネットワーク」を展開する、社会福祉法人秀峰会の人財部・課長である深井重信さんにお話を伺いました。
<取材・文 中条佳子>
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人財部・課長 深井重信さん
○●○ インフォメーション ○●○
社会福祉法人 秀峰会
神奈川県横浜市神奈川区沢渡1-2
TEL : 045-534-4186
FAX : 045-290-0699
http://shuhokai.or.jp
横浜エリアに特化し利用者の人生に寄り添うケアを
秀峰会は、1984年に事業をスタートし、2014年で30年目を迎える社会福祉法人です。横浜に根差し、全114の事業所と関連部ループ会社が7社あり、「ヒューマン・ケア・ネットワーク」で地域の介護福祉を支えてきました。この秀峰会が提唱する「ヒューマン・ケア・ネットワーク」とは、横浜にお住まいの方の生活障害の軽減を支援するために、ケアマネジャー、医師、看護師、ケアワーカー、ホームヘルパー、リハセラピスト、社会福祉士、栄養士、ドライバーなどの多種の専門職が有機的に連携して、必要なケアを必要な時に必要なだけ提供していく仕組みのことです。
その法人の採用を担うのは、人財部・課長の深井重信さん。まず「人財部」という部の名称についてまず伺ってみました。
「一般の会社の人事部と同じことをやっているのですが、人は財産だということで、『人財部』という名前になっています」(人財部・課長 深井重信さん)
創業者の「これからの今後の介護業界は人財を確保していかなければいけない」という思いを受けて、深井さんは2年前に介護業界へ転職し、現在新卒採用と中途採用の人財確保を行っています。
必要な資格取得を完全サポート
その中で深井さんは、他業種にはない介護業界の採用の難しさを感じているそうです。
「この2年間、採用活動をやってきましたが、一般企業の採用方法はこの業界では通用しないと思いました。通常の採用の概念が壊された感があります。新卒一つとっても、介護求人の情報を掲載しても反響がほとんどありません」(深井さん)
これまで介護の現場は、ある程度年齢と経験のある人たちが人財の主軸であり、20代の新卒の若い人たちに対しては「何ができるのか?」というような感覚だったとのこと。
「ただ、ひとつの小さな特養から始まった秀峰会も、今年で31年目を迎えます。その節目に、法人として将来を見た場合、若い世代に勉強をしていただいて、その上で介護業界の今後を担っていく人財を作っていかなければいけません。人財の構造改革をするのが、私の使命だと思っています」(深井さん)
介護の仕事は、資格がなければできない仕事というイメージがあり、そのため資格未取得の新卒学生には敬遠されがちな業界でした。しかし秀峰会では現在、資格がなくても必要な資格取得を完全サポートする体制を取っています。入社後にグループ内の学院や指定の講座で取得支援制度を利用して、資格取得ができるのです。現在は新卒者のみが対象ですが、中途採用者についても現在検討されているとのこと。本気で介護福祉の仕事を目指すのであれば、資格がなくても道が開ける希望が、秀峰会にはあるのです。
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