毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。今週は「2012年の生活援助時間削減」によって起こった事例を紹介します。
2013年に話題となった単語の1つが「ブラック企業」。毎年恒例の流行語大賞に、この単語がノミネートされてしまうこと自体が異常なのだが、そうした状況は、介護業界とて例外ではない。例えば、2012年に介護保険制度改正が行われ、ホームヘルパーの生活援助の時間が45分になったが、これにより介護現場は極めて過酷になっているという。
都内でホームヘルパーとして働く60代の女性Dさんは、2012年の制度改正により、「ホームヘルパーは“分単位”で働くようになった」と語る。Dさんは、訪問先には少なくとも5分以上前には到着するようにしているものの、これまで60分でやっていたことを45分で終わらせることは難しく、滞在時間が短くなったため、利用者家族からの不満も多いのだとか。Dさんの周りには、制度改正によって仕事に対する過度な負担感を感じ、仕事をやめてしまった人もいるという。
また、同じく都内で働く40代の男性Eさんは、60分から45分へと生活援助の時間が制度改正を、「60分でやっていたサービスを45分で提供することを要求され、報酬は45分換算」と表現する。Eさんは、「拘束時間は変わらないのに、給与だけは減らされた」と怒りを露わにしており、転職も視野に入れているそうだ。
この件に関しては、不満の声は渦巻いており、厚労省も2012年3月に、「これまで提供されてきたサービスを、利用者の意向等を踏まえずに、新たな時間区分に適合させることを強いるものであってはならないこと」という文言により、理解を求めている。しかしこうした文言も、現場には虚しく響くようで、先述のDさんは「介護現場を知らない人が作ったもの」と一刀両断。早急な改善が求められる状況にあるようだ。
介護求人ナビは全国で40,000件以上の介護・福祉の求人情報を掲載した、介護業界最大級の求人サイトです。訪問介護やデイサービス、グループホーム、有料老人ホーム、特別養護老人ホームなど高齢者介護の施設や、児童福祉や障害者支援に関わる施設・事業所の求人情報を多数掲載中。介護職、ヘルパー、ケアマネジャー、サービス提供責任者、ドライバーなど職種だけでなく、施設種類での検索や給与検索、土日休み・週休2日制・日勤のみ・夜勤専従・残業なしなど、こだわり条件での求人検索の機能も充実しているので、あなたにぴったりの介護求人が効率よく見つけられます。ブランク可な求人や未経験可の求人、研修制度ありの求人も掲載しているので、初めての転職でも安心!転職・就職・再就職・復職・アルバイト探しに、介護求人ナビをぜひご活用ください。
介護求人ナビに掲載している求人情報
新着求人
一覧を見る