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2014年02月03日

生活援助時間削減が、訪問介護をさらに過酷に… | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」

jikenbo15seikatuenjyojikan毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。今週は「2012年の生活援助時間削減」によって起こった事例を紹介します。

2013年に話題となった単語の1つが「ブラック企業」。毎年恒例の流行語大賞に、この単語がノミネートされてしまうこと自体が異常なのだが、そうした状況は、介護業界とて例外ではない。例えば、2012年に介護保険制度改正が行われ、ホームヘルパーの生活援助の時間が45分になったが、これにより介護現場は極めて過酷になっているという。

都内でホームヘルパーとして働く60代の女性Dさんは、2012年の制度改正により、「ホームヘルパーは“分単位”で働くようになった」と語る。Dさんは、訪問先には少なくとも5分以上前には到着するようにしているものの、これまで60分でやっていたことを45分で終わらせることは難しく、滞在時間が短くなったため、利用者家族からの不満も多いのだとか。Dさんの周りには、制度改正によって仕事に対する過度な負担感を感じ、仕事をやめてしまった人もいるという。

また、同じく都内で働く40代の男性Eさんは、60分から45分へと生活援助の時間が制度改正を、「60分でやっていたサービスを45分で提供することを要求され、報酬は45分換算」と表現する。Eさんは、「拘束時間は変わらないのに、給与だけは減らされた」と怒りを露わにしており、転職も視野に入れているそうだ。

この件に関しては、不満の声は渦巻いており、厚労省も2012年3月に、「これまで提供されてきたサービスを、利用者の意向等を踏まえずに、新たな時間区分に適合させることを強いるものであってはならないこと」という文言により、理解を求めている。しかしこうした文言も、現場には虚しく響くようで、先述のDさんは「介護現場を知らない人が作ったもの」と一刀両断。早急な改善が求められる状況にあるようだ。



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