毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。今週は、前回に引き続いて「電話番号の語呂合わせで大騒ぎ」という話題について紹介します。
いったん終了した語呂合わせの会議が再開
(前回のあらすじ)
都内のある介護施設では、オーナーの鶴の一声で、施設の電話番号の下4ケタを“語呂合わせ”に変えることに。職員を集めて会議が行われ、「いい老後(1165)」「老後良い(6541)」などのアイデアが出たものの……?
施設の職員Aさんが当時の騒動を振り返る。
「なかなか良い語呂合わせのアイデアが出なくて、一旦会議は終了になったんですよね。もともとこのアイデアにまったく乗り気でなかった職員一同はブーブー文句を言ってたんですけど、会議から何日か経ったら、オーナーがさらに余計なこと言い出したんです。
ウチの施設は電話番号が『○○○○―○○―○○○○』なんですけど、真ん中の『○○』が『65』なんですよね。それに気づいてしまったオーナーが、『老後(65)○○○○で6文字の語呂合わせが出来るだろ!!』って、言い出したんです。で、また会議ですよ」
会議では、「老後よいよい(65 4141)」「老後 さいこう(65 3150)」「老後 みな良い(65 3741)」「老後 ニコニコ(65 2525)」「老後 なやみゼロ(65 7830)」「老後 苦労なし(65 9674)」といったアイデアが出されたものの、これらの番号はいずれも使用されていて、万事休す。語呂合わせ騒動も終了かと思いきや、気が収まらないオーナーは“次の手”を考えたという。
電話番号は諦め、今度は車のナンバーに…
「電話番号の語呂合わせ計画が頓挫して職員は一安心していたら、オーナーが今度は『施設の車のナンバープレートの数字を変える』って言い出したんです。施設には利用者の送迎用の車や職員用の車があるんですけど、そのナンバープレートの番号を変えようと言い出して…」
電話番号に関しては失敗に終わった語呂合わせ計画だったが、車に関しては、一気に数台の新車を購入する優良顧客を逃したくなかったディーラーが全力で駆けずり回ったのか、「良い老後(4165)」「いい老後(1165)」といったナンバープレートが希望通り取れたのだとか。こういった涙ぐましい努力(?)の甲斐もあってか、施設の経営状態は良好だそうだが、職員たちは「またオーナーが変なことを思いつくのではないか」と、脅える日々を送っているそうだ。