世界中からたくさんの選手・関係者がやってくる東京オリンピック。
新型コロナの心配がなければ、国際交流の場となるはずだった期間ですが、感染拡大を抑えるためにどんな対策が実施されるかが問題となっています。
東京オリンピックの新型コロナ対策として話題の「バブル方式」とはどんな対策なのでしょうか?その効果は?
バブル方式とは
東京オリンピックの新型コロナ対策として導入される「バブル方式」とは、選手や関係者の移動・滞在を一定の空間に限定し、外部との接触を極力避ける感染対策方法のこと。大きな泡(バブル)で包むように内部と外部を遮断することから、「バブル」と呼ばれています。
選手や関係者は、滞在するのは宿泊施設・練習場・競技場のみに制限し、行き来するためのバスなどは一般市民とは分けることで、外部の人との接触を避けようという感染症拡大対策です。
これまでの水際対策と何が違う?
これまで日本では、新型コロナウイルスが国内に持ち込まれるのを防ぐための水際対策が実施されてきました。
感染拡大地域からの入国拒否、空港での検疫強化、入国時の検査、入国時の一時隔離などが、これまでに実施されてきた水際対策です。
東京オリンピックの感染対策としては、日本で空港に入る時点で選手・関係者と一般搭乗客との動線を分け、選手・関係者は外部との接触を遮断する方法が取られる予定です。
つまり、日本への入国時から、移動や宿泊・生活まで選手や関係者は一定の空間のみを移動・滞在する「バブル方式」は、水際対策を強化するための方法といえます。
バブル方式でコロナ拡大は本当に防げるの?
東京オリンピック・パラリンピックの開催期間中は、選手や選手をサポートする関係者、報道関係者など、多くの国からたくさんの人が日本国内に訪れます。
オリンピックを機に日本に訪れた人たちが、決まった施設内・移動手段での行動制限が徹底されれば、街中で不特定の人と接する機会はなく、ウイルスが拡大する事態はある程度防ぐことが可能になると想像できます。
ですが、オリンピックの感染対策は本当に確実なものと言えるのでしょうか?
オリンピック開催に関し、選手や関係者の新型コロナ対策をまとめた「公式プレイブック」(ルールブック)が公表されています。
原則として、選手・関係者が滞在できるのは、宿泊施設と会場のみ。移動も大会専用車両に限定し、公共交通機関の使用は認められていないとのことです。
ただし、公共交通機関の使用は、地方への移動など例外的に認められているケースも。
今回の東京オリンピックは、東京都だけでなく、千葉県・埼玉県・神奈川県・北海道・静岡県・福島県・宮城県・茨城県での競技が予定されています。
また、海外からくる選手や関係者はバブルの外に出ないことを徹底したとしても、もともと日本国内に住んでいてオリンピックの運営・実施に関わる人たちは、公共交通機関で移動することも考えられます。
マスクをする、手洗い・うがいをする、手指消毒をする、こまめに換気をする、といった基本的な感染対策は、まだまだ続けた方が良さそうです。