■書名:人の気持ちがわかる人、わからない人 〜アドラー流8つの感情整理術〜
■著者:和気香子
■出版社:クロスメディア・パブリッシング
■発行年月:2014年11月21日
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「人」にも「自分」にも優しくなれる。「苦手な人」を克服するための特効薬
介護職は人と接する仕事であり、スタッフ同士のチームワークも求められる。だからこそ、人との付き合い方や人間関係に悩むことも多いのではないだろうか?
本書は、「人とうまく話ができない・話が続かない」「苦手な人がいる」「人前に出ると緊張してしまう」など、人とのコミュニケーションに自信がない人・不安を持つ人の悩みにすぐ効く「特効薬」といえる。
例えば、あなたに「苦手な人」がいるとする。当然、あなたはできるだけ付き合いたくないと思うだろうし、一緒にいるだけでイライラするかもしれない。でもイライラしているだけでは、人間関係の問題を解決することはできない。
では、どうするか?
本書では、まず「この人は苦手だ」と思うあなたの心の動きを、著者が自身の体験談を交えて分かりやすく解説。さらに「この人の何もかもがイヤ!」と思うほど嫌いになってしまった相手との関係を改善するための、具体的な方法も教えてくれる。
<色々な人とうまくやっていければ、自分の気持ちがラクになり、居心地もよくなり、ストレスフリーで過ごせますね。視点を切り替えることで、それが可能になってきます。>
人との付き合い方を改善する方法を、「気の持ち方」といったあやふやなものではなく、視点を変える方法を具体的な行動で示してくれることも本書の特長の一つだ。
例えば「エクササイズ」のページでは、人間関係の悩みを解決するために普段の生活のなかで簡単にできる「行動」を詳しく教えてくれる。明日からでもすぐに実行できることばかりなので、時間がない人は「エクササイズ」をひろい読みするだけでも、その効果を実感できるのではないだろうか。
また、本書の後半では「自分の気持ち」を変えるためのコツも紹介している。
例えば、「やる気がでない時」「優柔不断で決められない時」、ただがむしゃらにかんばっても、やる気は出ないし結論も出ない。でも、自分の気持ちを整理する方法を知れば、自然に「今」を変えることができるのだ。
著書の和気香子氏は、本書の冒頭でこう読者に語りかけている。
<「人づきあい」は生まれつきの才能ではなくて、コツをつかめば、誰でも、いつからでもスキルとして身につけることができる、と私は思っています。>
「人づきあい」の「人」は、相手だけではなく、「自分」でもある。
「自分」との付き合い方を知れば、人生はもっと楽しくなる。
人間関係の悩みを解決するヒントでもあり、自分自身が前向きにもなれる一冊だ。
著者プロフィール
和気香子(わき・きょうこ)さん
エグゼクティブ・コーチ。東京大学経済学部卒業。在学中から女優業に従事し、CM・舞台・映画に出演。その後、ニューヨーク大学MBAを取得し、ビジネスの世界へ。ソフトバンク、日本コカ・コーラなどで活躍。やりたいことを模索し続ける中で出会ったコーチングに魅了され、現在は第一線で働くビジネスパーソンに対するエグゼクティブ・コーチとして活躍中。