◆デイサービス(正社員) → 介護老人保健施設(派遣→正職員)
I・Uさん(女性・41歳)
●デイサービス(勤務期間:1年10カ月/年収:約300万円)
●介護老人保健施設(勤務期間:1年/年収:約420万円)
介護の仕事歴(上記以外):介護付き有料老人ホーム(正社員/2年6カ月)
保有資格:ヘルパー2級(現介護職員初任者研修)、介護福祉士
家族構成:両親、長男(中学2年生)、長女(中学3年生)
*W・Rさんの「転職 成功・失敗 体験談」…
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【介護老人保健施設での仕事の流れ】比較的元気な方の多いフロアで勤務
私の場合は日勤のみなので、勤務時間は8時半から17時半。
10人ひと単位のユニットケアでの介護職で、勤務時間中はおおむね以下のような仕事をしています。
8:30~ 出勤。利用者さんたちがちょうど朝食を終える頃なので、夜勤者に交じって排せつ介助に入る。
9:00~ 入浴介助。人手不足なので、この時間から順番に入浴してもらわないと間に合わない。私は個浴担当。軽度の方を中心に、1人15分を目安に入浴を終える。
本当はすべてご自身で脱衣し、身体を洗ってほしいが、間に合わないので少し手を貸してテキパキと着替えてもらう。
11:00~11:30 現在人手不足のため、利用者さんの昼食後はなにかと忙しく、食事をする暇がないことがある。そこで、人手がないときには利用者さんの昼食前に30分の休憩をもらい、残りの30分は食後、利用者さんが午睡を取っている間に消化。
11:40~ フロアで炊飯をして茶碗によそい、おかずがのっている盆にセットして昼食を配膳。比較的元気な方が多いフロアなので、10人中7,8人はご自身で食事ができ、介助はそれほど大変ではない。
昼食後の排せつ介助をし、ほとんどの方には食休みのためにベッドに横になっていただく。
12:30~13:00 通常1時間の休憩が、あまりまとめてとれないのが今の悩み。昼食は用意したパンなどでさっと食べる。時間のある日は外食をするために外にでかけていってもかまわない。そのへんのおおらかさが、この介護老人保健施設(老健)のよいところ。
13:30~ おやつとお茶の準備。
14:30~ ラジオ体操、リハビリなどが始まる。利用者さんによって、立ち上がりの訓練、屈伸、腿上げなど、理学療法士が作ってくれたメニューにしたがって、短時間ながら運動の時間を持っていただく。
15:00~ おやつの時間。配膳、多少の食事介助、排せつ介助。
16:00~ 記録は随時、時間があいたときにするので、事務仕事をまとめてやるようなことはない。夕方はカーテンを閉めて落ち着く環境づくりをしたり、各部屋を回って利用者さんの様子をうかがったりする。
17:30 夜勤者に申し送りをして退社。残業はなし。
介護老人保健施設でのレクリエーション・多職種連携
リハビリは充実しているけれど、介護はそれほどきめ細かくないのがこの老健の特徴。
レクリエーションは少なく、せいぜい施設内を歩いたり、塗り絵などを各自やる程度。もう少しさまざまな企画があってもいいのでは、と思います。
ただ、子どものために残業をしたくない今は、レクリエーション企画の提案はしないでおきます。淡々と仕事をこなせる環境というのも、今の自分にとってはありがたいです。
土日休みの日勤常勤なので、シフトや曜日による仕事の変更も基本的にはありませんが、自分は残業をしないのに、仕事が増えることでほかの職員に負担がいくのも申し訳ないですしね。
それにしても日中、ドクター、看護師、理学療法士、作業療法士、栄養士などにいつでも利用者さんのことが相談できる、この老健ならではの環境は本当にすばらしい。
デイサービスのときは、「うちのデイは介護の質が低いのではないか」と思っていても、どうしたら高くなるのか、具体的に示すのが難しかったのです。
しかし、今は理学療法士が「腿上げがきちんとできるようにこの姿勢で」、栄養士が「飲み込みしやすく、栄養価が高い献立はこれ」などと、専門職の立場でさまざまなことを教えてくれます。
同じリハビリ、食事介助でも適切にできているという実感があります。やはり専門職がそろっている老健での介護は自分に合っていると思いますね。
次回は、転職時の面接での注意点などをIさんの視点でお伝えします。
<三輪 泉(ライター・社会福祉士)>
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●先輩たちの職場選びの失敗事例に学ぼう
→ 「こんなはずじゃなかった…」 転職先選び 私の失敗談
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