毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。
今週は、「訪問ヘルパーの気分転換」という話題を紹介します。
仕事を長く続ける上で大切なのが、気分転換。
四六時中、仕事のことを考えるのも素晴らしいが、それでは遅かれ早かれ行き詰まってしまう。
やはり時には仕事から離れる時間を持つことが大切だろう。
いつもと違う道で気分転換
介護の仕事の場合、正社員、パート、契約社員など、働き方に様々な形があるため、気分転換の方法も様々。愛知県で訪問ヘルパーとして働くオオツカさんは、訪問時間の合間を上手に使っているという。
「利用者さんのお宅へは車で通っていますが、遅刻しない範囲で
色々な道を通るようにしています。
これまでは仕事でもプライベートでも、いつも決まった道しか通りませんでしたが、最近の車にはカーナビが付いていますし、『利用者さんとのおしゃべりのネタになるかもしれないから』と、先輩にアドバイスされて始めた気分転換です。
桜がキレイに咲いている場所を見つけたり、新しいレストランが開店したのを見つけたりと、
常に新しい発見があり、仕事に行くのが楽しみになりました」
オオツカさんは、気になるお店があるとすぐに立ち寄って様子を確認するため、家族や友人の間で“街の事情通”として重宝されているのだとか。
利用者さんとのおしゃべりが楽しみ
関西地方で訪問ヘルパーとして働くタナカさんは「利用者さんのお宅に行くことが気分転換」という“ヘルパーの鑑(かがみ)”のような女性だ。
「利用者さんの中には気が合わなかったり、気難しかったりする方もいますが、ほとんどのお年寄りはヘルパーが来るのを楽しみにしています。色々なお宅に行く度に、最近あったことを聞いたり、以前に経験した話を聞いたり、時にはためになる話を聞いたり……
色々な所に自分のおじいちゃんやおばあちゃんがいるみたいな気分で働いています。
おしゃべりをするために訪問しているわけではありませんが、もし利用者さんが望むのであれば、手が止まらない範囲でおしゃべりするのはサービスの1つだと思っているので、なるべくお話をするようにしています」
訪問介護事業所を展開する会社のスタッフに話を聞くと、慣れたヘルパーと話すことが楽しみと語る利用者は非常に多いそうだ。
「働くことが気分転換」というヘルパー
一方で、都内のある訪問介護事業所には、「家から外に出ること自体が気分転換」という訪問ヘルパーがいるという。
「ウチには、
『家にいてもやることがないから働きたい』といって訪問ヘルパーになった人が何人もいます」とスタッフのハセガワさんが明かしてくれた。
「子供が巣立ってしまったり、夫が亡くなってしまったりして、自宅にいてもやることがないという理由でヘルパー登録している女性達がいますよ。ヘルパーの仕事なら主婦時代に培った家事のスキルが活かせますからね。
中には経済的にかなり裕福な方もいますが、
『体が動くうちは働きたい』『人のために何かしたい』といって働く方は本当にいらっしゃいます。そういった方々はヘルパーとしても大変優秀で、スタッフ同士で『私達も将来は、“人のためになりたい”っていう人になりたいね』と、いつも話しています」
仕事が気分転換になるとはうらやましい限りだが、働き方次第ではそういったこともできる。
色々なやり方で人生を充実させている人たちの生き方には、学ぶことは多そうだ。
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