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2019年03月08日

『マンガでわかる ケアマネジャーのためのアセスメント入門』 | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」


■書名:マンガでわかる ケアマネジャーのためのアセスメント入門
■著者:吉田 光子
■漫画:小松 聖二
■出版社:中央法規出版
■発行年月:2018年5月

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マンガで簡単、わかりやすい!ケアマネ業務の要「アセスメント」を解説!

ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護が必要な人の心身の状況や希望に応じて、適切な介護サービスを利用できるようにケアプランを作成するのがお仕事。そのケアプラン作成時に欠かせないのが、本書で解説している「アセスメント」だ。

「アセスメント」とは、今後のケアに必要な見通しや方針をたてるために、利用者が何を求めているのかを正しく知り、残っている能力や、すでに実施されているサービス、生活環境などを把握・確認していく重要な作業である。
しかしながら、アセスメントに苦手意識を持っているケアマネジャーも多いのではないだろうか?
そんなアセスメントをより良くしたいと思っているケアマネジャーのために書かれたのが本書だ。

新米ケアマネジャーの「森山さん」の1年間の奮闘ぶりをマンガで描きながら、アセスメントについての理解を深めていくのが本書の狙い。

主人公の森山さんは介護福祉士の資格を持ち、代々木ケアプランセンターに入職したばかりの新米ケアマネで、明るく前向きな性格だ。
センターには、管理者の松井さん、主任ケアマネの柳本さん、先輩ケアマネの星さんが在籍していて、彼女にアドバイスを送りケアマネとしての成長をサポートしてくれている。

脳梗塞で倒れて要介護3となった阿部さん(男性)、脊椎の病気で下肢マヒのある要介護2の渡辺さん(女性)、リウマチがあるため同居の息子が介護保険を申請した鈴木さん(女性)、2年前に老母を亡くして以来一人暮らしをしている統合失調症の高橋さん(男性)の、4人の利用者とのやり取りがマンガで描かれている。

エピソードは全部で10話。

第1話 新米ケアマネ始動(解説:利用者の暮らしを理解する)
第2話 まずは“自分のものさし”を知ろう(解説:ケアマネとしての視点(ものさし))
第3話 モニタリングって?(解説:モニタリングの視点と進め方)
第4話 更新時に何を見る?(解説:更新時のケアプラン作成)
第5話 新規ケースへの挑戦!(解説:新規ケースのケアプラン作成)
第6話 失敗に学ぶ(解説:客観的情報と主観的情報)
第7話 利用者と家族の意向が違ったら!?(解説:利用者と家族の意向が違う時)
第8話 取り付く島がない……(解説:何をしてよいかわからなくなったら)
第9話 困難事例なんか怖くない(解説:「困難事例」にしないために)
第10話 自分自身をアセスメントする(解説:仕事の仕方と「私」)


各話とも、まず森山さんの仕事ぶりがマンガで紹介された後、ていねいな解説がつけられている。
マンガで一通りストーリーを追った上で、森山さんの言動、利用者やその家族の表情や言葉を例に出しながら解説されているので、とてもわかりやすい。
しかも最後には業務のポイントが箇条書きでまとめられており、参考にしやすい工夫がされている。

ケアマネデビュー間もない人が本書を読めば、森山さんが自分と重なり、一緒に学んでいくことができるだろう。
ベテランにとっては、新人時代のことを思い出して読み初心を確認することもできる。あるいは、星さんたち先輩ケアマネの立場を参考にして、後輩の指導に役立てることもできそうだ。

<皆さんの前に登場する利用者もいろいろな背景を持っているので、きっとアセスメントがうまくいくこともあれば、うまくいかないこともあるでしょう。どんなにベテランになっても、アセスメントを一度で完璧にできるはずはないのです。少しずつ、機会を捉えて、手元にある情報と照らし合わせながら、精度を上げていってください。アセスメントは、ケアマネジャーの仕事の要です。簡単なやり方はありません。自分の使いやすいツールを探して、いろいろな方法を試していただくのもよいでしょう。身近な先輩や地域の仲間と情報交換し、互いに自分のやり方を見つけていってくださることを祈っています。>

利用者のアセスメントはまさに十人十色。ケースバイケースで、うまくいかないこともある。
そんな時に、新しいやり方を見つけるきっかけや、アセスメントの基本を見直すために、本書を手に取ってみてはいかがだろうか。


著者プロフィール

吉田 光子(よしだ・みつこ)さん
郡山ソーシャルワーカーズオフィス代表。一般社団法人日本介護支援専門員協会災害対策特別委員会委員。一般社団法人福島県介護支援専門員協会副会長。東北福祉大学卒業後、財団法人太田綜合病院に就職。財団内の病院にてソーシャルワーカーとして勤務し、乳児から高齢者までのさまざまな患者支援の経験をする。また一時、関連法人の特別養護老人ホームに出向した。その後は、在宅介護支援センター、居宅介護支援事業所に勤務し、在宅支援の現場経験を積む。


漫画家プロフィール

小松 聖二(こまつ・しょうじ)さん
内装設計施工会社を経て、2009年よりイラストレーターとして活躍中。仕事に応じて墨絵風・油絵風などさまざまな絵を描くが、得意とするのは線画。

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