看護助手には「できる業務」と「できない業務」があります。今回は看護助手の業務内容や仕事の範囲について詳しく説明します。医療現場で看護助手が求められている役割についてもご紹介するので、看護助手への転職を検討する際はぜひ参考にご覧ください。
1 そもそも看護助手とは?
2 看護助手の主な業務内容
3 看護助手の仕事の範囲
3-1看護助手が「できない」業務
3-2看護助手が「できる」業務
4 看護助手には何が求められている?
5 看護助手が「できること」は医療現場を支えている
看護助手とは主に看護師の補助業務をはじめとした医療現場のサポートを行う職業です。「看護補助者」とも呼ばれます。
特に必要な資格はないため、無資格・未経験からでも病院やクリニックでの勤務が可能です。看護師の補助のほか、患者の介助業務も行うため介護の経験も活かせるでしょう。
ただし、医師や看護師とは異なり国家資格を持たないため、業務の範囲は限定されます。
看護助手の業務は医療現場のサポートです。病床数の少ない病院やクリニックでは受付業務などを担当することもありますが、看護助手としての基本業務は大きく3つに分けられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
看護師の指示を受け、診察や治療に使用する医療器具の準備や片付けを行います。使い終わった器具の洗浄なども業務の範囲内です。
病院によっては書類作成や資料整理などの業務も担い、スムーズに診察や検査を行うための下準備作業全般を担当します。
その他、カルテを検査室や診察室へ運ぶのも看護助手の役割です。
病気やケガにより望み通り動けない入院患者に対して、さまざまな介助を行います。食事介助や入浴介助、排泄介助、着替えの介助などのほか、患者が検査室やリハビリ室へ移動する際の付き添いも看護助手の役割です。寝返りが打てない患者に対しては、定期的に体位を変えることで床ずれを防ぐなどのサポートを行います。
介護士が常駐している病院では介護士と協力して業務にあたります。
入院患者のベッドシーツの交換やベッド周りの清掃、ゴミの回収などを行います。病室を清潔に保つことは、患者の回復のためにはもちろん、院内感染を防ぐという観点でも大切な業務のひとつです。看護師と共同で作業にあたることもあります。
他にもさまざまな業務がある中で、手際良く丁寧に行うスキルが求められます。
看護補助者は、看護師長及び看護職員の指導の下に、原則として療養生活上の世話 (食事、清潔、排泄、入浴、移動等)、病室内の環境整備やベッドメーキングのほか、病棟内において、看護用品及び消耗品の整理整頓、看護職員が行う書類・伝票の整理及び作成の代行、診療録の準備等の業務を行うこととする。
(引用:厚生労働省「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」)
看護助手(看護補助者)の定義に関する明確な法律はありませんが、厚生労働省は上記のとおり看護助手の仕事範囲を定めています。基本的には必ず看護師の指導のもとに業務を行う必要があり、医療行為にあたる業務は許されていません。
医師法や保健師助産師看護師法により、医師のみが行える「医療行為(医業)」や、看護師が医師の指示のもとで行う「診療の補助」などの業務は看護助手には行えません。
医療行為(医業)とは、医師の医学的判断や技術がないと人体に危害を及ぼす恐れのある行為(「医行為」)を反復・継続の意思を持って行うことです。
また、診療の補助は「医師の医学的判断を前提として看護師が行える行為」を指します。
具体的には問診や薬剤の投与、投与量の管理、注射、採血、検査についての説明などが含まれ、看護助手はこれらの業務を行うことはできません。
病院で行われる業務の中には、「医療行為」であるか否かがあいまいなものも多くあります。上記に挙げた業務は、原則、医療行為ではないと考えられており、看護助手でも行えるものです。
ただし、医師や看護師の免許が必要ではないからといって軽んじられて良いというわけではなく、適切な手順で安全に行われるべき業務だということを念頭に置いておきましょう。
看護助手には、看護チームの一員として医療現場が円滑に回るようサポートする役目が期待されています。医師や看護師の手が回らない業務を担うことで医療現場を土台から支えましょう。
特に高齢化が進む現代社会において、どの医療機関や介護施設でも看護師や医師不足が深刻です。少ない人数で医行為や診療補助を行っていると、どうしても環境整備や患者への細やかなケアが行き届かなくなります。
そんな中、細やかなケアを行う看護助手というポジションは多くの医療現場で求められています。患者や同僚の細かい変化に気を配り臨機応変に働くことができる看護助手はどの現場でも活躍することができるでしょう。
医療現場を丁寧なサポートで支える看護助手は、現代の医療現場で欠かせない職種です。資格や免許が必要ない分、医師や看護師と比較して「できないこと」がはっきり分かれていますが、その分、できる業務に集中できる仕事とも言えます。
患者の身近で行う業務も多いため、本人や家族から感謝の言葉をかけられる機会も多くあるでしょう。患者やご家族、医療・介護の現場で必要とされる看護助手は、「人の役に立つ仕事がしたい」という人にとって、やりがいを感じられる仕事といえるでしょう。
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