送付状作成で失敗しがちな4つのポイントとは?
履歴書を送付するときの同封する、送付状・添え状。
『コレを書いたらNG』という送付状マナーや、すぐに使える無料テンプレートもダウンロードできます!
送付状とは、書類を送るときに同封するあいさつ状のこと。「添え状」「送り状」「カバーレター」とも呼ばれることがあります。
誰が・誰に・何を送ったのかが一目でわかるため、履歴書を郵送するときにも必要な書類です。
受け取った相手が封筒から書類を取り出したときに、最初に目にするのがこの送付状になるため、採用担当者の印象に残りやすい書類でもあります。
履歴書を郵送する際には必ず送付状を添付しましょう。ビジネスレターのひとつとして、ビジネスマナーが備わっているかをチェックする担当者もいるほど重要な書類なので、しっかりと送付状の書き方やマナーについて確認しておきましょう。
という6つの要素で送付状は構成されています。
(1)日付
送付状の提出日を右上に記載します。
郵送する場合は、投函する日付を記載するようにしましょう。
(2)宛名
宛名は送付状を郵送する先の会社名・部署名・担当者名を書きます。
会社名は「(株)」などと略さず「株式会社」、社会福祉法人であれば「(福)」ではなく「社会福祉法人」と、必ず正式名称を書きましょう。
個人名がわかるときは名前の後に「様」、個人名がわからない時には部署名の後に「御中」をつけて送付しましょう。
(3)自分の名前と連絡先
住所・氏名・電話番号・メールアドレスの順に記載します。
電話番号とメールアドレスは最も連絡がつきやすいものを記載しましょう。
(4)件名
件名は目立つよう中央に書きます。
「応募書類送付の件につきまして」「応募書類ご送付の件」など、わかりやすいタイトルを記載しましょう。
(5)本文
求人に応募する旨を記載します。
あいさつ状なので、「拝啓」などの頭語から書き出し、「敬具」などの結語で結びます。
(6)同封書類についての箇条書き
何を同封したのかがわかるよう、箇条書きで書きましょう。
中央揃えにし、「記」を記した上で、履歴書・エントリーシート・職務経歴書など同封書類を書き、最後は「以上」で結びます。
これが送付状の基本的な構成となります。
実際にどのような送付状を作ればいいのか、送付状の文例を紹介します。
一般的なフォーマットとして、下記の文例をご覧ください。
<送付状 文例>
就職活動・転職活動では、多くの人は1つの企業だけに絞って応募するのではなく、複数の企業へ応募しています。そのたびに毎回送付状を一から作っていたのでは大変な労力になります。
パソコンで最初に送付状のテンプレートを作り、応募する企業に応じて宛先を書き換えて作成・印刷することをおすすめします。
パソコンで送付状を作成する際のポイントを3つお伝えします。
●無料テンプレートのダウンロード
送付状のテンプレートを作ると言っても、どう作ったらいいのかわからない。そんな時には、送付状のテンプレートをダウンロードするといいでしょう。
ダウンロードしたテンプレートをもとに、自分の名前や連絡先などを入力し、自分なりのテンプレートを作成することをおすすめします。
>>送付状フォーマットをダウンロード!<<
●送付先の会社名が正しいかチェックする
送付先の会社名が正しいかを必ずチェックしましょう。
インターネット上でダウンロードして使える送付状のサンプルもありますが、サンプルにはダミーの会社名が宛先として記載されています。そのままにしておくと、ダミーの会社名のまま送ってしまう可能性があります。
また、以前に応募した会社名のままの状態で送ってしまうおそれもあります。
このような失敗を起こさないためにも、会社名が正しいかチェックすることが必要です。
間違えて送らないよう、テンプレートを作成するときには、『宛名部分には空欄にアンダーラインを引いておく』『蛍光で印刷されるようにしておく』など、書き漏れがないか目立つようにしておきましょう。
●季節の挨拶は書かない
本文で「拝啓」に続けて、季節の挨拶を入れる場合があります。ただ、季節の挨拶は時季が過ぎると不自然になります。
春に送った書類なのに冬のあいさつ文が書いてあると、季節外れのあいさつ文になってしまいます。不自然なだけでなく、「冬に使った書類をただ使いまわしているだけ」「書類をチェックする管理能力に欠けている」とみられるおそれもあります。
挨拶文を書く際には、季節に関わらず使える「時下」などの言葉を使うといいでしょう。
送付状で「やってはいけない」ことは何でしょうか?
まずはNGの文例を紹介します。
<送付状NG例文>
送付状に長々と自己PRを書くのはNG例のひとつです。
送付状は、誰が誰に何を送ったかを伝えるためのものです。自己PRは履歴書やエントリーシート、職務経歴書などに記載しましょう。
特に、エントリーシートに記載している自己PRと同じような内容を送付状で書いていたとしたら、送付状の意味を理解していないと受け取られ、マイナス印象につながる可能性もあるので注意しましょう。
先ほど紹介したような、「送付状に自己PRを書いてしまう」ことの他にも、送付状で印象を悪くしてしまう失敗例があります。
ここでは、いくつかの失敗例を紹介します。
●宛先の会社名をダミーのまま送ってしまう
インターネット上でダウンロードすることができるテンプレートには、宛先としてダミーの会社名が記載されていることが多いです。
これに気づかずにダミーの会社名のまま送ってしまうと、受け取った採用担当者からは、文書の管理能力・注意能力が欠けているとみられてしまいます。
●以前に応募した別の企業名を宛先にしたまま送ってしまう
こちらも上記に紹介した例と同様、宛名の修正をしないことで起こってしまうミスです。受け取る側の企業にとっても大変失礼にあたり、他にどんな会社に応募しているのかもわかってしまうので注意しましょう。
●日付を書き忘れる
宛先の間違いと同じぐらい多いミスとして挙げられるのが「日付の書き忘れ」です。
「履歴書の送付日は郵送する日を書く」というマナーを守るため、いったん日付は空欄のままで保存しておくと起こりやすい失敗です。
書類を送る際には、必ず印刷した送付状の全体を見て、抜けがないか確認することを心がけましょう。
●頭語と結語の使い方が誤っている
頭語と結語の使い方を間違えることも、よくある失敗の一つです。
頭語や結語はビジネスレターで使うことはあっても、日常生活ではめったに使うことのない言葉です。
頭語と結語は組み合わせになっており、「拝啓」で始まるときには「敬具」で締めます。また、「謹啓」で始まるときには「謹言」もしくは「謹白」で締め、「前略」で始まるときには「草々」で締めます。
この組み合わせが間違っているとビジネスマナーが身についていないとみられる可能性があります。
また、一般的に「前略」は、親しい人への手紙に使われる頭語のため、履歴書の送付状を送る場合は「前略」を使うことがありません。こちらもあわせて覚えておきましょう。
作成した送付状は、応募書類と一緒に封筒に入れます。
封筒へ入れる際には、送付状が応募書類の一番上になるように重ねるのがベストです。
封筒はA4サイズの応募書類を折らずに入れることができる角2封筒を用意しましょう。
封筒の中の重ね順としては、封筒の表側から
(1)送付状
(2)履歴書
(3)エントリーシート
(4)その他の応募書類(資格の証明書写しなど)
という順番になるようにします。
汚れやシワを防ぐために、応募書類一式を透明のクリアファイルに入れて郵送することをおすすめします。クリアファイルに入れておくことで、雨に濡れたとしても汚れを防ぐことができます。
また、全ての書類の向きが揃っているか、上下が逆さまになっていないかも確認しましょう。
封をする前に最後にもう一度、書き漏れや書類の抜けがないかを確認してから、封をして投函するのも忘れずに行ってください。
送付状は自己PRの場ではなく、「誰が・誰に・何を送るか」を記載する手紙です。送付状の意味を十分に理解した上で、簡潔に作成しましょう。
送付状は、ビジネスマナーや文書作成能力をチェックされる機会になり、場合によっては採用の合否にも影響します。
ただの形式的な文書と手を抜かずに、誤字脱字がないか十分にチェックをしてから郵送するようにしましょう。
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