「スキルアップのため」「残業の多さが不満」など、転職をする理由はさまざま。同じ介護の仕事に携わっていても、正社員や契約社員など雇用形態によってその理由に差はあるのでしょうか。
そこで今回は、介護の世界で働く人のうち、退職を考えている人を対象に「退職を考えている理由」についてアンケートを行いました。
正社員・契約社員・パート・派遣社員などの雇用形態別に分析した結果をご紹介します。
介護業界の正社員は、将来を考えての退職理由が多い
※ 介護求人ナビ調べ アンケートモニター(20歳以上の男女、1030名)に対し、WEB上で調査
現在、介護の仕事をしており、退職を検討している人に
「退職を考えている理由は?」と尋ねました。(複数回答可)
まず、
正社員・正職員の結果から見てみましょう。
正社員で最も多かった理由は「より給料の多い職場で働きたい」(31.1%)でした。
次いで「この職場では明るい未来がない」(28.3%)、「上司・同僚の考え方や、ケア方法に不満」(24.5%)、「法人・事業所の理念や運営に不満」(19.9%)となっています。
正社員の場合、他の雇用形態よりも「この職場では明るい未来がない」を理由として挙げる人が多いのが特徴です。
給料も大切ですが、正社員として長く働くなら将来性も重用だと考える人が多いようです。
また、「上司・同僚の考え方や、ケア方法に不満」という回答も、他の雇用形態と比べ10ポイント以上多くなっています。
自分が理想とする方向性とのズレがあると、長く働き続けることも難しいのでしょう。一緒に働く人とケアの方針や考え方が一致しているかどうかも、より重視していることがわかりました。
続いて
契約社員・准社員を見てみましょう。
最も多い回答は「より給料の多い職場で働きたい」(38.7%)でした。この数値は他の雇用形態よりも5~10ポイント以上高く、契約社員は給与の低さを理由に退職を決意している人が多いようです。
次いで多い理由は「労働条件が入社前の想像と違う」(35.5%)、「法人・事業所の理念や運営に不満」「この職場では明るい未来がない」(22.6%)でした。
契約社員で特徴的なのは「生活に占める、仕事時間を減らす必要があって」という理由が、他の雇用形態と比べて多いことです。
仕事時間をセーブしたいと考えて入社したものの、実際は労働時間が長く、自分が思い描く生活スタイルとのギャップが生まれた人も多いのかもしれません。
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介護業界のパートは「仕事内容が想像と違う」と感じている
パート・アルバイトでも、最も多い理由は正社員・契約社員と同様に「より給料の多い職場で働きたい」(33.8% )でした。
2位は「この職場では明るい未来がない」(16.2%)、3位は「その他」(13.8%)となっています。
パート・アルバイトの場合、他の雇用形態と比べて「仕事内容が入社前の想像と違う」が多いのが特徴です。
パート・アルバイトでは「未経験でも可」としているケースも多いため、介護業界未経験で入社し、想像と違う仕事内容にギャップを感じた人も多いのかもしれません。
最後に、
派遣・紹介予定派遣の結果を見てみましょう。
こちらで最も多い回答は「その他」(28.6%)でした。
他の雇用形態で一番多かった「より給料の多い職場で働きたい」は2位で、「労働条件が入社前の想像と違う」「この職場では明るい未来がない」「研修や資格支援が充実した職場で働きたい」「自分のスキル・資格を活かせる職場で働きたい」も同率2位となっています。
研修制度を求める声やスキルアップに積極的な意見が多いようです。
派遣は勤務期間が決まっているため、職場としては派遣に研修やスキルアップのための支援は必要ないと考えていることも多いのかもしれません。
このような場合に、退職の意向が強くなるようです。
今回のアンケートでは、派遣・紹介予定派遣以外は、「もっと給料の高い職場で働きたい」が退職の最も大きい理由であることがわかりました。
正社員はそれに加えて「将来性」、派遣は「スキルアップできること」、契約社員は「労働条件の違い」、パート・アルバイトは「想像と違った仕事内容」を挙げています。
希望する雇用形態に応じて、面接時にそれらの点をしっかり確認しておけば、入社後に「思い描いていたのとは違った」となるのを防ぐことができるかもしれません。
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