介護業界で転職を考えている人が、次はどのような施設、サービス形態、職種、雇用形態で働きたいと考えているのか気になりませんか?
転職活動で大切なのは、次の就職先に対するビジョンがしっかりあるかどうか。どのような施設や雇用形態で働きたいかを事前に考えておくと、情報収集もしやすく、転職活動もスムーズに進みます。
そこで今回は、特別養護老人ホームや介護付有料老人ホーム、グループホームなどの職場別に、退職した後、どのような仕事に就きたいかを尋ねました。
特養や介護付き有料などで働く人は、今までと同じエリア・サービス・職種を希望
※介護求人ナビ調べ アンケートモニター(20歳以上の男女、1030名)に対し、WEB上で調査〈クリックで拡大〉
介護業界で働く人のうち、転職を考えている人を対象に、
「今の職場を退職した場合、その後どんな仕事に就きたいと思っているのか」について尋ねました(複数回答可)。
特別養護老人ホームに勤務している人の回答を見てみると、最も多いのは「介護・福祉業界で、今までと同じエリア・サービス・職種・雇用形態」(30.9%)でした。職種や雇用形態・エリアは変えないということから、給与や職場環境に不満があり、転職を検討していることが考えられます。
また、「介護・福祉業界だが、エリアが今までと違う」「介護・福祉業界だが、施設・サービスの形態が今までと違う」(各23.6%)などの回答も多いことから、引き続き介護や福祉業界で働きたい人が多数いる傾向にあることがわかります。
「介護・福祉業界以外で、過去に経験のある仕事」と「介護・福祉業界以外で、過去に経験もない、はじめての仕事」をあわせた、まったく違う業界で働きたいという人は27.2%でした。
続いて、
介護付き有料老人ホームを見てみましょう。一番多い回答は「介護・福祉業界で、今までと同じエリア・サービス・職種・雇用形態」(40.0%)でした。
この回答は特養よりも約10ポイント高く、同じ仕事内容でより高い給与や、より良い職場環境を求めている人が、特養よりも多いことがうかがえます。
また、介護付き有料老人ホームで興味深いのは、介護業界以外の仕事をしたいという人が、他の職場と比べて多いことです。
「介護・福祉業界以外で、過去に経験のある仕事」と「介護・福祉業界以外で、過去に経験もない、はじめての仕事」はいずれも25.7%。介護の仕事が合わないと考えたり、まったく違う業界で働きたいと考えている人が多いようです。
グループホームや訪問介護は、違う施設・サービス形態での仕事を望む
グループホームは他の職場とは異なり、「介護・福祉業界だが、施設・サービスの形態が今までと違う」(31.0%)という回答が1位でした。
「介護・福祉業界で、今までと同じエリア・サービス・職種・雇用形態」は21.4%にとどまり、グループホーム以外の介護施設・サービスで働きたいと考える人が多いようです。
訪問介護も同じ傾向が見られ、最も多い回答は「介護・福祉業界だが、施設・サービスの形態が今までと違う」(26.1%)でした。
「介護・福祉業界だが、雇用形態が今までと違う」(21.7%)という回答も多く、訪問介護ではなく、介護施設などで、正社員として働きたいという人が多いのかもしれません。
管理部門は、どんな仕事をしたいのか「わからない」の回答が最多
デイサービス・デイケアでは、「介護・福祉業界で、今までと同じエリア・サービス・職種・雇用形態」(22.6%)、「介護・福祉業界だが、エリアが今までと違う」(21.0%)、「介護・福祉業界以外で、過去に経験のある仕事」(21.0%)が上位を占めました。
また「わからない」(21.0%)という回答も多く、今後の方向性に悩む人も多いことがわかります。
人事・経営企画などの管理部門では「わからない」(33.3%)という回答が多いのが特徴です。退職後に一度リセットして、改めて転職先を探す意向なのかもしれません。
引き続き介護業界で働きたいという回答も3割以下と少なく、46.7%がまったく違う業界で働きたいと答えています。
実際に利用者のケアに当たっている人は、介護付き有料老人ホームに勤務している介護職を除き、今後も介護・福祉業界で働き続けたいと考える人が多いようです。職場環境の良さ、給与額や待遇の手厚さを求めて、転職を希望していることがうかがえます。
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