夢と希望にあふれて転職したのはいいけれど、働き始めたら違和感を感じること、ありますよね。「想像していた待遇と違う」「最初から知っていれば転職しなかったのに」「こんなことなら辞めたい」…。
ここでは、そんな転職者の失敗談を、介護求人ナビ編集部からのアドバイス付きでご紹介。
せっかくの転職を失敗に終わらせないために、ぜひ参考にしてください!
目次
【事例1】介護技術を磨きたいと思って特養に転職したけど、予想以上に大変で…
【事例2】従来型の特養で10年の経験あり。でもユニット型の特養にとまどってしまって…
【事例3】利用者さんとの会話も少ない単調な毎日に、マンネリを感じています
【事例1】28歳/女性/マコ
《アドバイス》
特別養護老人ホームは、確かに要介護度が高い人が入居する施設。
自立の人もいる老人ホームに比べ、身体介助などのプロの介護技術が活躍します。
また入所施設なので、利用者の24時間のさまざまなシーンに関わることができます。
これらは介護スキルを身につける上でメリットになります。
あなたが「早く介護スキルを身につけたい」という理由で今の職場を選んだのなら、その選択は間違いではなかったと言えるでしょう。
一方、忙しさから介護付き有料老人ホームへの転職を考えているようですが、「ケアが楽そうだから」という安易な理由での転職はおすすめしません。
「介護付き有料老人ホーム」と一言でいっても、そこで暮らす方の要介護度はさまざま。
自立から入れるホームもあれば、要介護度が高い方を積極的に受け入れているホームもあります。
どんな介護を必要とする入居者がいるかは、老人ホームの種類だけで判断できません。
新しい仕事に挑戦する時、苦労はつきものです。
あなたは未経験からの転職ですし、介護職になってからまだ2カ月しかたっていません。
「大変だから」といってすぐ転職してしまうと、今までの特養での経験がムダになってしまいます。
「これからも介護職を続けたい」「早く介護スキルを身につけたい」と思うなら、すぐに転職を考えるのではなく、今の職場で続けてみてはいかがでしょうか。
その際は、忙しさを軽減する方法なども上司などに相談してみましょう。
また、もし転職をされる場合は、自分のしたい介護と、自分の将来のキャリアもじっくり考えて選択されることをおすすめします。
【事例2】35歳/男性/そういちろう
《アドバイス》
「ユニット型」は、2001年からスタートした比較的新しい形態の特別養護老人ホーム。
現在、「従来型」から「ユニット型」への切り替えがすすめられています。
2016年時点で、ユニットケアを実施する特別養護老人ホームは全体の36.7%。
部屋の数で言うと、半数以上の59.1%が「ユニット型個室」です。
ユニットケアは、老健や介護付き有料老人ホームにも取り入れられており、今や珍しいものではありません。
せっかくの機会、しっかりユニットケアに取り組んでみてはいかがでしょうか?
同じ「特別養護老人ホーム」でも、従来型とユニット型では、利用者の生活もケアの仕方も違います。
従来型は「施設全体での共同生活」が基本。そのため「大人数の利用者を複数のスタッフ」でケアします。
まわりのスタッフと協力しながらケアできる一体感や安心感がある反面、たくさんの利用者を担当するため、個別のケアに対応しづらいというデメリットもあります。
一方、ユニット型は「1ユニット=10人以下での共同生活」が基本。
「10人以下の利用者をユニット専任スタッフ」がケアします。
スタッフも、共同生活する利用者も、全員が顔見知り。
そのため家庭的な雰囲気のなかできめ細かなケアを行なうことができ、利用者との信頼関係が築きやすいというメリットがあります。
一方で、夜勤などは一人で対応しなければならないことが多いため、緊張感も高く、高い介護技術や応用力が求められることも。
従来型かユニット型かによって、求められるスキルも変わってきます。
転職先を選ぶ時は、事前にしっかり確認しておきましょう。
【事例3】31歳/女性/志津子
《アドバイス》
デイサービスと特別養護老人ホームは、目的も介護サービスの内容も異なります。
そのため、同じ介護職でも、スタッフに求められる業務が違うのです。
デイサービスは、在宅で暮らす方が、日中だけ過ごす場所。
食事や入浴といった日常生活のお世話と機能訓練がメインとなり、比較的要介護度の低い利用者が多め。
レクやイベントは頻繁に行われ、スタッフの大切な仕事の一つとなっています。
一方、特別養護老人ホームは、常に介護を必要とする方の生活の場。
そのため、身体介助が大きなウエイトをしめます。
また、寝たきりなど要介護度が高い方が多いため、デイサービスに比べ、会話でコミュニケーションを取るのは難しくなります。
しかし、特別養護老人ホームは利用者の生活のすべてを見守ることができるため、利用者の変化に気づきやすいというメリットもあります。
「表情が明るくなった」「食事の量が増えた」といった小さな変化を見つけることも、介護職としての喜びではないでしょうか。
もし、レクやイベントが少ないことが物足りないなら、今までの経験を活かし、レクやイベントを積極的に行うよう、職場に働きかけてみてはいかがでしょうか。
それでも「やっぱり自分と合わない」と思うなら、転職を考えることも一つの選択肢です。
転職先を探す時は「自分がやりたい介護は何か?」をもう一度整理しておきましょう。
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