介護業界で転職を考えている人にとって、事業者がどんな人材を求めているのか、採用ではどんな点を重視しているのかというのは、ぜひ事前に知っておきたいところ。そこで今回は、首都圏を中心に有料老人ホームやグループホーム、デイサービスなど幅広いサービスを展開している株式会社 木下の介護の施設長・井上容子さんにお話を伺いました。
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「施設には幅広い年齢層や経験を持ったスタッフがいます。必ず一人ひとりに強みがあると思うので、ぜひ得意な分野を木下の介護で活かしてください!」(井上容子さん)
○●○ インフォメーション ○●○
株式会社 木下の介護
介護付有料老人ホーム/住宅型有料老人ホーム/グループホーム/デイサービスセンター/ ショートステイ/訪問介護/居宅介護支援
東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー9F
TEL:0120-88-6090(問い合わせ先)
株式会社 木下の介護公式サイト
求めているのは、向上心を持って仕事に取り組める方!
今回は、事業者がどのような人材を求めているのかについて、株式会社木下の介護の井上さんに伺いました。
「ずばり、採用したい人とは?」の質問に、井上さんが真っ先に挙げたのは「スキルアップを目標としている方」でした。
「ただ援助をしているだけが介護ではありません。直接の介護業務以外に、介護記録を書くことも、研修も、すべてのことが介護の仕事の一部です。これらの業務を介護のレベルをあげるチャンス、として考えられる人材が、弊社にとって必要な方だと感じています。あとは、明るくて元気な方ですね」
反対に「この方は採用しにくいな」と思わせてしまうケースというのは?
「働きたいという気持ちと、介護という仕事に向かっている気持ちが一致していない方でしょうか。ご自身のことを熱く語るのはいいのですが、介護や弊社を志望する動機がどうつながるかわからないケースですね」
転職回数を事業者がどう受け止めるのかも気になるポイント。井上さんは次のように話してくれました。
「転職回数が多いからダメというわけではありません。ただ、履歴書で転職のスパンを確認し、長く勤めていた理由、短かった理由を丁寧に伺うようにしています。たとえばスキルアップのために必要な転職だったというふうに、納得できる理由をお話いただくと、それならきっとこの方は弊社で腰を据えて働いてくださるな、と採用につながっていくケースもあります。NGなのは、転職理由をすべて職場のせいにすることですね」
「採用を判断する最後の決め手は、質問です」と井上さん。面接の最後に必ず「なにかご質問は?」と聞くようにしているのだとか。そのときに返ってくる質問の内容で、その方のやる気や人物像が見えてくると言います。
「謙虚に、そして素直に介護のことを聞いてくる方は、スキルアップをめざしていらっしゃる方なのかと。木下の介護として、求める人材です。前向きな質問が返ってくると、ありがたい人材に出会えたなあ思います」
自分の強みを介護の現場でどう活かせるかをアピールしよう!
これから面接に臨む人にアドバイスするとしたら?
「できないことを無理に『できます』と言い切るより、正直に『自信がない』と言ったほうが、謙虚で素直な印象を受けます。そのかわり私はこういうことはできますよ、と前向きなアピールも忘れずに!」
そして、面接で『自信がない』と答えながらも、採用に至った2つの実例を教えてくれました。
「これまで図書館で働いていた方は、介護経験はなかったけれど、『歴史の本を読み聞かせすることができる』『家が近いので、なにかあったらすぐに駆けつけます!』と面接でアピール。その心意気で私たちを感動させました。
もう一例は、ずっと特別養護老人ホームで働いてきて、有料老人ホームで求められる接遇には不安があると正直に言っていた方。その方は、苦手な声かけを得意の声楽で補い、うまく声かけができない場面では得意な歌を歌ってさしあげたのです。ご入居者様も笑顔になり、それをきっかけにそのスタッフは自信をつかみました」
井上さんが強調したのは、「自分の強みを介護の現場でどう活かせるかをしっかり考え、面接でアピールすること」。異業種からの転職や専業主婦だった方が就職する場合も同じだと、井上さんは言います。
「介護の仕事を特別なことだと思いがちですが、日常生活の支援と考えれば、それまでの仕事や経験を活かせる場面はきっとある。専業主婦だった方も、ご家庭でやってきたことや子育てを通じて得たことがあるはずです」
最後に、これから介護業界での活躍をめざす方たちへ、井上さんからメッセージをいただきました。
「人生の先輩達と知り合えるのは幸せなこと。しかも、こんなに毎日、心からの『ありがとう』をいただける仕事はありません。やりがいのとても大きい仕事です。ぜひ、チャレンジしてみてください」
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