皆さんは、仕事をしていて上司の『神対応』に助けられた!という経験はありますか?訪問介護のヘルパーとして働くキタノさんは、体力的にきつくて仕事を辞めようとしたとき、上司からの提案で仕事が楽になったと言いますが…。
介護業界は現場主義!
新型コロナウイルス騒動により、世の流れは
リモートワークや在宅ワークにシフトしつつあるが、介護業界は“現場主義”。介護施設勤務だろうが、ホームヘルパーだろうが、介護を必要とする方のもとに足を運ばなくてはいけない。
とりわけ
ホームヘルパーは、利用者の家から家を渡り歩くため、移動には苦労が伴うという。
自転車のパンク、通勤手当がごくわずか…
ホームヘルパー歴十数年のキタノさんはこう語る。
「ずっと自転車移動していますが、パンク修理や雨合羽代は掛かりますし、強風でちっとも前に進まなくて遅刻したり、利用者のアパートの前に置いていたら放置自転車扱いされたりと、色々と苦労話はあります。同僚からは、ヘルパーが移動中に交通事故に遭ったという話も聞いたことがあります」
かつてこのコーナーでは、「
1か月の自転車通勤の手当が100円だった」という哀愁漂うエピソードを紹介したこともあるが、渋滞が多い都心では、一番早い移動手段は恐らく自転車。
キタノさんも長年、自転車を使い続けてきたが、最近移動が辛くなってきたため、「辞めようかな」とグチをこぼしたところ、思わぬ提案を受けたという。
訪問事業所で使われていなかったアレ
「私が『移動が辛くて訪問介護の仕事は続けられないかも……』と、こぼすと、なんと事業所のスタッフが、電動自転車を出してきたんです。
職員が2つの事務所を行き来するために購入したものの、自転車に乗るほどの距離ではないため、会社の片隅でホコリを被っていたとのこと。
『会社名や電話番号が大きく書いてあるけど、それでもいい?』と言われて乗ってみると、これが驚くほど快適でビックリしました」
移動が変わればやる気も変わる?!
会社の電動自転車を借りることになったキタノさんは、仕事を辞める理由がなくなったばかりでなく、仕事ぶりまで変わったという。
「私が借りている電動自転車は、フル充電で50km近く走れるので、アシスト機能は付けっぱなし。上り坂もスイスイで超楽チンです。
これまでどれだけ移動で体力を消耗していたのかがよく分かりました。帰宅した時の疲労度が全然違いますし、必死にペダルを漕いで汗でビショビショになることもありません。
以前は靴下やTシャツの着替えを持ち歩いていましたから、荷物も減りましたね」
上司の“神対応”で「訪問が快適!」
キタノさんのリアルな感想は、事業所にも届いたそうだ。
「すぐに“ひとり1台”というわけにはいきませんが、希望者には購入補助を出すことが決まったそうです。
どうやらやり手の所長が、大量購入することで値引きに成功したようで、自転車に事業所のシールを貼れば広告代わりにもなるという計算もあるようです」
キタノさんが電動自転車を使えるようになったのは偶然のようなものだったが、それがスタッフの労働環境改善に繋がったのだから、まさに結果オーライ。
受け入れられるかどうかは分からないが、辛い時はしっかり辛いと言うことも、時には大切な作業なのかもしれない。
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